日本人の英語は発音のせいで通じにくいとよく言われています。英語を勉強している人なら誰しも一度は聞いたことがあるはず。
そして発音にコンプレックスを持っている日本人は少なくないです。
そのコンプレックスのせいで極端に発音にこだわってしまうんですよね。
悲しいことに「この人の発音は~~」のような批判を、日本人どうしで言い合ってるのをよく見ます。
まずこういうのは辞めにしましょう。
そして、英語ネイティブのような発音で話さなければいけないという完璧主義も捨てましょう。
外国語としての英語を話す国の人は日本も含めてたくさんいますが、誰も発音の善し悪しなんか気にしませんし、みんなが自分の発音やアクセントに自信を持って英語を話します。
ただし!
そういう外国語として英語を話す他の国の人たちの英語はよく通じます。
少なくとも、日本人の英語よりも断然わかりやすいんです。
なら逆に、日本人の英語の発音が通じにくい理由はなんでしょうか?
日本人の発音はどうすれば通じるようになるのでしょうか?
それを考えてダメな所をなくしていくと通じる発音になっていきます。
前置きが長くなりましたが、今回の記事では正しい英語の発音ができるようになる最短の方法を書いていきます。
まずは明らかに日本語にない子音から
日本語と英語では音の数が断然英語のほうが多いです。それぞれの音を全部1個1個やっていこうとすると、とても時間がかかります。
そう、時間がかかるんですが、実は全部をやる必要はありません。
母音は全部後回しで良いですよ。まずは子音から。その子音の中でも、初めにしっかりやらないといけないのはたった4つです。
まず初めに、明らかに日本語には存在しない音を選びそれだけを重点的にできるようにしてしまいます。
意外と少ないんですよ、明らかに日本語にはなくて英語にしかない子音。以下になります。
r th f v
まずはこの4つを確実に発音できるようにします。
実際は、厳密に言えば日本語にはないと言える(もしくは注意すべき)子音で、sh ch l y w 等がありますが、日本語でこれらに似た音は使っているのでそう難しくはありません。
上記の4つの音のように明らかに日本語に存在しない音さえできるようになってしまえば、後は子音で終わる単語すべてに日本語の癖で母音を入れてしまわないようにすることで発音としてはかなり正確になります。
(例) cat → ○キャッt
→ × キャット
(例) book → ○ブッk
→ ×ブック
実は「音節」が一番大事!
英語にしかない子音の主な4つ(R TH F V)ができたら、次は音節について学習しましょう。
音節(シラブル)は音の塊の単位のことです。
この音節が、英語を英語の響きにしていて、日本人の英語を日本語の響きにしてしまっている主な原因です。
日本人のカタカナ英語はこの英語の音節が破綻してしまっているんですね。そのせいで英語に聞こえないんです。
音節という概念を理解するだけで一気にきれいな英語になります。
日本語は一文字一文字がすべて1つの音節です。
外国人の友達が「日本語ってすごく速く聞こえる」と言うのを何回か聞いたことがあるのですが、この音節が英語と違うのが原因でしょうね。
例えば、classmate という単語を見てみましょう。これをカタカナ風に発音すると
クラスメイトになり、日本語は文字数=音節数なので、6音節ということになります。
わかりやすく書くとこうです。
ク/ラ/ス/メ/イ/ト
一文字ずつを全部バラバラに発音してるんですね。
一方で、英語のclassmate は2音節です。
class /mate
このように、同じ単語でも英語だと2音節で、カタカナ読みだと6音節です。このため聞こえ方がまったく違ってくるというのはわかりますか?
念のためもう1つ例を
environment
「環境」という意味の単語です。
カタカナ英語だと
イ/ン/バ/イ/ロ/ン/メ/ン/ト
なんと9音節にもなります!これを日本語で普通に話すと、
タタタタタタタタタッ!
というようなリズム感になり、超速く聞こえます。
一方で英語で読むと
en/vi/ron/ment /
の4音節になります。カタカナ英語の9音節読みとは大きく異なります。
同じ早さで英語とカタカナ語でenvironment を発音してみると、
英語:タン タン タン タン
カタ:タタタタタタタタタッ
まったく違うことがわかりますよね。カタカナ発音だと響きが違いすぎるんですよね。
例えるなら、J Pop と高速ラップぐらい違います。
↑この動画はエミネムという世界的に超有名なラッパーと、日本の高速ラッパーのSKY-HIの高速ラップの比較動画です。
英語と日本語の音節(シラブル)の違いを意識して聞いてみてください。1分以内の短い動画なのですぐ見れますので。
どちらも同じ高速ラップなのですが、日本語と英語だと音節が根本的に違うのが一目(一耳?)でわかる良い例です。
エミネムのほうは、ほにゃほにゃほにゃほにゃ、という感じで、SKY-HIのほうはタタタタタタタタッ て感じです。
とまあ少し話が脱線したのですが、
この音節が英語らしく聞こえるか、日本語っぽくなってしまうかに一番関わっているというわけですね。
実は1つ1つの発音よりも、この音節が大事ということです。
この英語の音節で読めることが、伝わる英語か伝わらない英語かの大きな分かれ道です。
極端な話、例えカタカナのような発音でも、この音節がしっかりできていればカタカナ英語には聞こえませんし、しっかり英語らしく聞こえるようになります。もちろん簡単に通じますね。
色んな英語の発音の本がありますが音節を中心に取り扱ってるものってあまりありません。でも、この音節という概念は英語においてめちゃくちゃ大事です。
それぞれの音よりも、この音節が圧倒的に日本語と英語では違う要素です。
それこそ、この記事で紹介した明らかに日本語にはない4つの音さえできれば、あとは音節を中心に練習するだけで良いです。ついでに喉をリラックスして発声すること。
この2つの動画を見ればもっとイメージがわくと思います。この記事をじっくり読むよりも言っていることはこの動画ですべてわかります笑
この記事内ですべて説明するのは難しいので、この本を使ってたくさん練習してみてください。上の動画は著書本人です。
どの発音本にも書いてないような、英語発音の大事な本質がこの本ではしっかり書かれています。
・喉からの発声
・音節(シラブル)
が内容の中心で、練習も豊富にあります。最速で英語発音をマスターしたければこれを強くオススメします。
正直どの発音本よりも英語の本質に触れられており一番実用的です。
音声CDだけでなく、本の中の全レッスンについての動画を著書自身がYouTube上にあげてくれているので、徹底的に練習できます。
目から鱗だと思いますよ!
母音は最後で良い
なぜ母音は後回しで良いのかというと、ぶっちゃけ母音はみんな発音が違うからです。
個人差と地域差、階級差など色んな要素でかな~り変わります。でも通じます。
一番わかりやすい例はイギリス英語とアメリカ英語でしょうか。
母音の発音がかなり違いますが、お互い理解できますよね。
Can't や ask のa
Hot や dog の o
などなど、挙げるとキリがないのですが、どっちでもいいですね。
しかもイギリスだと、地域や階級でさらに全然違いますね。
mate をメイトではなくマイトと発音したり
bus をブスのように発音する人もいますし、、
でも全然通じるんですよ。
二重母音もそうですね。Go をゴウと発音しようが、長母音のゴーと発音しても、どちらでも通じますし、どちらの発音もやはり使われています。
子音は地域差や個人差はほぼないのに対し、母音ってけっこう人によって差があります。
あとは、発音そのものが間違っても、子音との組み合わせから脳が勝手に補うので、間違っていることさえ気付かれない場合もあります。
例えば、
Londonやonion の1つ目のo
これは知らない人が多いかもしれませんが、正しくは、love などのo の発音です。カタカナで言うところの、脱力したアの音です。
これを日本語で読むときのように、オで置き換えても、120%通じます。
そんなもんなんですよ。このような理由から、母音は最後で良いです。
どれが正しい発音、とかっていうのがハッキリしていないのが母音なんですね。
まあ、モデルにしたい英語(イギリスやアメリカ英語など)がある人は、それの標準的と言われている発音ができるようにそれに合わせて母音もマスターすればいいですが、優先順位的には最後に来るのが妥当ですよね。
まあ、ほとんどの人にとって母音はマストというわけではないかな?
まとめ
通じる英語らしい発音で話すには
①明らかに日本語にはない子音をマスター
②音節(シラブル)を理解して反復トレーニング
※ついでに喉をリラックスさせて発声も
③母音はモデルとしたい英語に合わせて
こんな感じですね。①はすぐに出来るようになります。単純ですから。
あとは②を重点的にやればカタカナ発音なんて一気になくなりきれいな英語になります。
③は、こだわる人がやればいいです。
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