今回はこれを読んでみました。ぼくはイギリスに留学に行ってたんですが、当時こんなの本があったら間違いなく出国までに手にしてましたね。




ということで、今回はこの本の内容や感想を紹介していくのですが、いきなり結論から言うと、総合的に見てかなり良いです!

何がどのようによかったのかもしっかりシェアしますね。

ちなみに、こちらは電子書籍です。スマホやタブレットで読めますよ。この本のためだけにkindle デビューしてしまいました笑 


本の内容と構成

本の全体は日常生活の様々なシーンについて20章で構成されています。

日常のシーンが20個もあるので、日常生活を送る上で経験するであろうと想定されることは一通り網羅できています。ボリューム満足! 

誰もが生活をする上で経験するはずのことでも、英語で言おうとなると意外と見落としがちだな~と思うことが多くて、すごく勉強になりました。

例えば、銀行や美容室などは誰でも日常的に利用するはずですが、そういった場でよく使うような言葉を英語で言おうとなると、なかなか言えないんですよね。けっこう盲点。

こういうことを知っていれば、「美容室に行ってきて髪を○○してもらった~」というような踏み入った話を英語でするときにかなり役立ちます。

国内で普通に英語を学習しているだけではなかなか手が届きにくいところまでカバーしきれていて、すごく貴重な存在です。


良いと感じたところ

1.Dialogue の数が多い!

先ほど内容と構成について説明した通り、日常生活で経験する様々なカテゴリーが20章もあります。

しかも、それぞれの章に短めのDialogue (←イギリス英語でのスペリングですよ)が4つもついています。

1章に4個×20章=80個もダイアログがあります。これはかなりのボリュームですね。

そしてこのダイアログですが、日常会話のそれぞれの場面で頻出の語彙・表現だらけなのはもちろん、1つひとつの長さが音読やシャドーイングにちょうど良い。

シャドーイングはぼくの一番オススメの英語学習法なのですが、まさにそれにぴったりなんです。


音声(イギリス英語)が無料でダウンロードできるので、この本のダイアログをシャドーイングしまくることをオススメします。そうすることで、イギリス英語の発音・アクセント・日常語彙が同時に身につきます。

ぼくもこれからしばらくはシャドーイングにこの本を使うつもりです。


2.音声が自然なイギリス英語

音声はロンドンやその周辺のアクセントで、いわゆる多くのイギリス人が話す標準的なアクセントです。

さっそくパソコンにダウンロードしてみたのですが、限りなく自然な英語に近いと感じました。

市販の教材の音声は、英米関わらず、どこか教科書的というか機械的なことが多い(というかほとんどそう)ですが、この音声はよく聞くイギリス英語って感じがします。

Posh 過ぎることなく、かといってCockney のような感じでもなく、その中間の多くのロンドンの人の話す今時の大衆的な英語という感じがして、身につけるには最高のイギリス英語のアクセントです。


3.著者が生粋のイギリス人

この本を書いている人が、生粋のイギリス人なんです。しかも、イギリス英語好きには絶対に有名な、BritishEigo.com の管理人。実はぼくもけっこう見ている、信頼のおける数少ないブログの1つです。

英ネイティブの書き下ろしたDialogue なので、教科書とは違い英語はとても自然でリアル。

この著者の方は日本語も堪能なので、単語の意味も含めて解説をすべて本人が書いてくれています。

他の教材でもイギリス人が書き下ろしたDialogue を使っているものもあるのですが、単語の意味や解説はどうしても日本人が翻訳しているんですね。それに比べると、説明や思いがダイレクトに伝わってくる感じがしました。


4.英語の背景知識が得られる

実は英語の背景知識(その国の文化・習慣・気候など)って、英語習得においてすごく重要なことだと思っています。なのにこれは実際かなり見落としがちなポイントの1つです。

これが大事な理由の1つに、その国の言語と文化は密接に繋がっているからです。

シンプルな例を挙げると、イギリス英語には天気に関する表現がかなり多いです。日本人のぼくですら、日本語で思いつく天気に関する表現の数より、英語での数のほうが多いくらいです。

その理由は、イギリスの天気にあります。「1日の中で四季が味わえる」というほどイギリスの天気はコロコロ変わりますし、多様です。だからどうしても天気に関する表現が多くなります。

後は、例えば学校システムは国によって異なるので、意外と直訳できないケースもあります。日本でいう高校(high school)をイギリスで言うと、少しよくわからなくなってしまいます。

他にも「日本では良く言うようなこと」が「英語圏では言わない」ということもあります。逆もまた然り。そういった微妙な日本語と英語の背景の違いを知っておくことも、英語を理解する上で役立ちます。

この本ではそれぞれの章の始めに、Dialogue の前にそのテーマについてイギリスと日本の違いを比べながら詳しく解説してくれています。

日本との比較のおかげで日本と違いが際立つため、イギリスについてかなり理解しやすいです。留学する前にぜひ読んでおきたかった!

実際に生活していたこともあり、「そういえばそうだったな~」「ほんとそれ」と思うことがありすごく懐かしかったです。「住んでたのに全然知らなかった」ということもあり、個人的にかなり楽しめました笑

イギリス英語好きにはもちろんですが、ぼくみたいにイギリスに長期滞在する人や短い旅行に行く人にまでオススメです。電子書籍のため持ち運ぶ必要がないので、携帯さえあればガイドブック的な感じでも気軽に使えますね。


5.アメリカ英語との違いがわかりやすい

それぞれのテーマで頻出の単語の解説では、必ず英米両方の言い方を(B)と(A)で表してくれています。BはBritish English で、AがAmerican English です。

これによって、それぞれの単語の英米の違いがわかるだけではなく、英米共通の言い方があるものはそれも載せてくれているため、かなり実用的です。

ぼくはイギリスで実際生活していたこともたり、その後もイギリス英語で英語を学んできたので、イギリス英語には他の人よりはかなり詳しいはずですが、それでも発見だらけでした。

自分が英米共通だと思っていた単語が、実は英特有のもので米では使われてない、というのもけっこう多かったです。

実は最近もプライベートであったんですよね。cost a bomb という表現がアメリカ人に通じなかったんです。そのあとイギリス英語の表現だと知りました(^_^;)

そして、「日本人の知らないイギリス英語」というだけあって、そもそも全然知らなかった単語も思ったよりけっこうありました。

あとは、日常の様々な場面で使う語彙・表現で、英米こんなに違うのかとも思いました。

Dialogue と音声を使ってシャドーイングや音読の学習教材に最適なのですが、やはり読み物としても楽しめます。イギリス英語好きにはたまりません笑


この記事のまとめ

イギリス人の著者が自ら英語と日本語で書き下ろしてくれている貴重な本です。

日常生活の20のテーマについて、合計80個もDialogue がついていて、イギリス英語音声もダウンロードできるので、シャドーイング教材として特にオススメ!

使われている語彙・表現が実用的なため、何度も繰り返してシャドーイングすることによって英会話の表現力をつけながら、イギリス英語の発音・アクセントにも近づけることができます。

それぞれのテーマで、イギリスの文化や習慣が日本との比較で理解しやすく、英語を学ぶ上での背景知識も得られます。こういう本はなかなかないと思います。

イギリス英語とアメリカ英語の違いの数にびっくりしますが、読み物的にもかなりおもしろかったです。

ということで、個人的にかなり満足です!

・イギリス英語が好き
・イギリス英語で話したい
・留学or旅行の予定がある
・イギリスそのものに興味がある

このどれか1つでも当てはまる人はぜひ手にとってみてください。