英語学習者の間では多読が最近ブームになっているみたいです。
それに乗っかってなのか、「多読が一番」「たくさん読もう」みたいな一方的な発信をする謎の人たちも出てきました。笑
まあ読書は良いことなんですけどね。でも極端な話、本は好きな人が勝手に読めばそれでいいと思うんですよ。好きでもないことをする必要ってありますか?
なのに読書をゴリゴリと他人に推すのもどうかなって思いますね。とくにもともとvoracious reader (熱心な読書家)でない人に英語の多読を推すのなら、その理由や何が良い点なのをハッキリと伝える必要があるはずです。
多読の流れに影響されて、「みんなもやってるから英語をいっぱい読まなきゃ」みたいに考えて、無理して読んでいる人も少なからずいるんじゃないかな?
そういう人たちを救うためにも、多読(英語の本や記事をたくさん読むこと)の利点をハッキリさせましょう。今回は英語のスピーキングの観点から見ていきます。
いつも前置きなしでドンって本題に入るスタイルなのですが、今回は前置きが長くなりました(笑) では今から見ていきましょう!
多読はスピーキング向上に効果あり
英語をたくさん読むことでそれが英会話力UPに繋がるのは本当だと思います。読むことがなんで話すことに関係あるの?と思うかもしれませんが、理由は主に以下の2つです。
・英語を英語のまま処理できるようになる
・自然な英語の表現が蓄積されていく
英語を話すときは、相手の話すことを素早く理解して、こちらもとっさに言葉を返します。
相手が放った一文を何回も脳内再生したり日本語に訳して考えたりする時間はないので、英語を英語のまま処理する必要があります。自分が話すときも同じです。
こういった英語の処理能力はたくさん読むことで身につけることはできます。
また、洋書をたくさん読んでいるうちに「よく見かける単語や表現」というのが勝手にわかってきます。
実際に英語ネイティブがよく使うリアルな英語の宝庫なので、そういったものを読書を通して仕入れることができます。その結果、自分が話すときの表現の幅も広がるというわけですね。
本のレベルが一番大事!
当たり前ですが、もともと本が好きな人は何も気にせずに自分の好きな本や気になる本だけ読んだらいいんですよ。
ただし、英語学習(英語力向上)が目的の英語多読の場合は、自分にあったレベル探しが最も重要です。
英語を英語のまま処理できるようになると言いましたが、そのためにはまずはグンっとレベルを落として簡単なものをたくさん読む必要があります。
自分のレベルに合っていない難解なものを読んでいると、どうしても返り読みしてしまったり、読み進める度に辞書をひいたりしてしまって、英語を素早く処理していく能力の向上は見込めません。
自分にとって簡単な英語をたくさん読むことが英語の処理能力、とくにスピーキング向上には効果的です。そうすることで、日本語を挟まずに英語を英語のまま考える感覚が身につきます。
自分にとって簡単な本の目安としては、パラパラ中身を見たときに少なくとも単語の9割はわかるぐらい。
普段のカジュアルな会話で使う英語はかなりシンプルなので、それと同じぐらいのレベルの英語にたくさん浴びられるという点でも恩恵は大きいと思います。
お気に入りの単語や表現を探す!
ただ読むだけでは少しもったいない!せっかくの本なので有効活用しましょう。
洋書は英会話に役立つ自然な英語の宝庫です。自分のお気に入りの単語や表現を見つけましょう。
そういう宝探し的な感覚で読むのは楽しいし、それこそが英語の表現の幅を広げてくれてスピーキング向上に一番効果がある読み方です。
「こうやって言うんや」「この言い方は便利やな」「これって意外と言えんかも」「これ使ってみたい」「この表現はなんかオシャレ」
というように、色んな単語や表現に出会うにつれて、思うことがたくさんあります。そういった「これいいな」と思ったものはすべて携帯の単語アプリや手もとのノートに書き溜めていきます。
それを後から見返したり、フラッシュカード形式で反射的に言えるように練習したりすることで、英語のスピーキングはかなり向上します。
つまり、洋書の多読はスピーキングのための表現をインプットする場だと考えればいいと思います。
ちなみに、ぼくは英ネイティブとの会話や洋書・洋画などで出会って気に入ったものはすべて単語帳アプリに入れて使えるようにしています。
その中から紹介したいものを厳選して単語・フレーズ集を作って販売しています。超自信作なので良ければどうぞ~
レベル別で本を選ぶ方法
Amazon でレベル別で洋書を簡単に選ぶことができるので、そちらを試してみたらいいと思います。
例えば、近くに洋書を売っている本屋がなくていつも中身を見れずに注文する人も、簡単にレベルに合ったものを探せます。
多読はあくまで補完
上記の通り、多読にはスピーキング力向上に効果はあります。ですが、あくまで補完ということを忘れないようにしましょう。
話せるようになるためには実際に話すことがやはり一番効果的です。もちろん多読する目的にもよりますが、英会話力向上を期待しているのなら、やはりたくさん話すべきです。
読みだけをしていればいいみたいなスタンスの人は多いのですが、それは違うと思いますし、鵜呑みにしないほうが良いでしょう。
目的が英語スピーキング力の向上であるなら、多読はサプリメントのようなものです。
この記事のまとめ
洋書はスピーキングの向上に効果はあります。英語を英語のまま処理できるようになる/そのスピードが上がる、また、会話に役立つ表現にたくさん出会えて表現の幅も広がるからです。
ただしレベルは、自分の読解力を数段落としたぐらいの簡単なレベルのものを選ぶ必要があります。目安としては、ぱらぱらっと本を見たときに、9割以上の単語を知っているぐらい。
読んでいて出会ったお気に入り/使ってみたい単語や表現はしっかり単語帳アプリやノートに書き溜めておくといいです。
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