もう12月になりましたね。冬と言えばクリスマスです。ということで、英語でクリスマスの気分を味わってみませんか?

そこで、この洋書が超オススメ!めちゃくちゃ良かったので紹介したいと思います。


A Boy Called CHRISTMAS 

A Boy Called Christmas
Matt Haig
2018-10-16


いかにも、冬!クリスマス!って感じの表紙だと思いませんか?この表紙を見た時点で冬の気分になってきます。

表紙のタイトルの白字の部分と満月にはキラキラがついてて光ってるんですよ!笑

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写真だと少しわかりにくいかもしれませんが、どうですかね?めちゃくちゃLovely な表紙です。期待度UP!

では、ネタバレしない程度に、内容・英語の難易度・魅力的な点の3つの観点から感想を綴っていきまする。


本の内容

Father Christmas という言葉を知っていますか?実はイギリスではSanta Claus (サンタクロース)をFather Christmas と呼びます。

この本では、いなくなってしまった父親を探すために Nicolas という11歳の少年が雪の世界を旅して様々な困難に直面します。そんな少年が今ぼくたちを含め世界中のみんなが知っているFather Christmas になるまでを描いた物語です。

サンタクロースって、ただクリスマスにプレゼントをあげる謎の人っていう認識ぐらいしか持っていないですよね。何でプレゼントをあげるんだろう?トナカイが空飛ぶのも意味わからんってなりませんか?

この本を読んだらサンタに対するイメージが変わるというか、ぼくたちの知っている○○ってそうだったのか(あくまで物語ですが)と府に落ちるところがたくさんあります!

間違いなく、年齢関係なく子どもも大人も楽しめる内容です。

Christmas はワクワクとか希望に満ちていますよね。この本を読んでChristmas sprit を味わえました。心が綺麗になりました(←読む前は少し汚れていたかもしれない)。なので大人こそ読むべき。

子どもにとっては少し長いかもしれませんが、これは外国はもちろん日本でもサンタを信じている子どもに聞かせてあげる話の定番になるべき。


英語の難易度

使われている英語の難易度はそんなに高くないという印象を受けました。堅い専門的な話でもなく物語なので読みやすいと思います。

といっても、意外と侮れない感じもしました。基本的には平易な単語がほとんどで英文もシンプルです。その中にたまに難しめの単語もいくつか混ざっている印象。

とは言っても、もしそれらがわからなかったとしても文脈で簡単に推測できるものがほとんどです。

英検1級レベルの語彙力があれば多少わからない単語が出てきても単語を1回も調べなくても読みきれて内容もほぼ完全に理解できるぐらい。準1級レベルの語彙でも辞書なしで8~9割りぐらいは理解できるんじゃないかな?

中級~中上級の語彙と読解レベルの人がわからない単語は文脈から補いながら読み進める、しっかり調べながら読む、どちらもできるバランスの良い難易度だと思います。

ちなみに長さは235ページ+番外編13ページなので、合計248ページです。普通の平均的な洋書ですね。ただ途中でイラストも挟まれたりしているので実質はもう少し短いです。


魅力的な点

まずは何と言っても雪に覆われた白の世界の情景が頭にハッキリと浮かんでくるところです!

ここまで場面ごとに情景がはっきり頭の中に浮かんでくる小説って日本語の本でも滅多にないんじゃないかなと思います。

また、個人的な話ですが、この本の中での色のイメージも大好きです。雪の柔らかい白、銀色、夜の真っ暗闇、透き通った星空、白の上の水色の空、灰色の空、そういう色んな冬に包まれる感覚。

この本は何色?と聞かれたら、ぼくならシルバー(もしくは雪の白)と答えます。

描写も色も素晴らしくて、本を読んでいるのに実際に自分がその雪の世界の中にいるような、わかりやすく言うと映画を観ているような気分になります。これは完全に毎年冬に読みたくなるやつ。

話も先がすぐに予測できるほど単純じゃないのも良いです。これから何が起こるのか、どうなっていくのかもワクワクしながら読めてページがさくさく進みます。

クリスマスの話なので明るい楽しいだけの話に思えるかもしれませんが、胸糞悪い場面、けっこう残酷な場面、希望が打ち砕かれる場面、悲しい場面もあります。それでも読んでいるうちにすごく希望が湧いてくるような本。

他には、キャラクターも魅力的です。

主人公のNicolas、ネズミのMiika、そしてみんなも知っているトナカイ(Blitzen)、そして色んな妖精。登場人物はそこそこ多いですが、はっきり個性と名前が違い、問題なく話を追っていけるのでご安心を。

個人的にはトナカイのイタズラ好きなところが意外で驚きました!一番お気に入りです。

※トナカイは喋りません


おまけ(ボーナスタイム!!)

これはもちろんほとんどの洋書でもそうなのですが、会話でも使えるような良い表現や単語はたくさん見つかります。

本を読みながら使いたいなと思った英語は手間ですが簡単にメモを残しておくと良いと思います。

英会話の観点で良いなと思ったものをおまけとして少しだけ紹介。

・duck「かがむ、頭をさげる」

アヒル以外の意味も、、あります!!

・get out of my sight 「視界から見えなくなる」

ちなみにそのまま命令形として使ったら「どっかいけ」になるよ。

・out of curiosity「好奇心から・興味本意で」

関連:out of pity「同情心から」

・hog the bed「ベッドを独り占めする」

「(食用の)豚」って意味もあります。

・Before I knew it「いつの間にか」

※主語によってI はもちろん変わりますよ。

会話の観点から良い表現を見つけるのが好きなんですよね~。紹介したがりなので。こういうのを自作の英会話のためだけの単語・フレーズ集に突っ込んでいます。笑

他にも色々と使えるものが散らばっているのでキリがないのでここまで。後は読んでみてください。


オーディオブックもオススメ!

さっき魅力的な点で言ったとおり、本を読みながら映画を観ているような感覚になるんですよ。音声があったらもっと最高だと思いませんか?

この本のナレーター、なんとイギリス人!キターーー!!

サンプル音声が聴けるので聴いてみてください。めっちゃかっこいいです。

まじでプロのイギリス人ナレーターの朗読はやばいです。カッコ良いとか通り越してもはや芸術、生きたアート。ほんとのほんとに、もうこれ多分100回ぐらい言ってます。


本当にお手本のような美しい英語なので、たくさん聴いてたくさん真似することをオススメします。