対象:英語初級~中級者向け

今回はこれから英語を始める人や初級レベルの人のためにどのような勉強をすればいいのかを書いていきます。

テストのための英語ではなく、実際に使える英語を身につけることが目標という前提です。

なのでこれから英語を始めたい人だけでなく、学校で英語を勉強してきてそこそこできてたのにいざ話すと全くできない聞けないとか、そんな人もぜひ読んでみてください。

ということで、実際に使える英語力をゼロから身につける手順と方法についてじっくりと紹介していきます。

ちなみに、これはたった1ヶ月で英語がペラペラ!とかそんなアホみたいな方法ではありません。ある程度の努力や時間を要しますが、そのやり方を書いているのでそれに従えば力は確実につくでしょう。

この記事で紹介する方法を短期集中の本気でやれば3ヶ月~6ヶ月でかなりのレベルには行けます。もちろん、どれぐらいかかるかは努力次第でいくらでも変えることができます。

さて、使える英語と言っても曖昧に聞こえるので、まずはその定義を4技能ごとにハッキリさせておきます。
スピーキング:一対一の状況で英語で実際に会話ができ、自分の考えや周りの状況を英語で説明できる。
リスニング:英語学習者向けの英語コンテンツであれば字幕がなくても理解でき楽しめる。
リーディング:好きな洋書を必要なときは辞書などを用いながら楽しめる、センター試験レベルの英文は楽に読めて理解できる。
ライティング:英語でチャットややり取りがほとんど苦がなくできる

ここまでできるようになれば、中級~中上級レベルと言えると思います。英語を実際にうまく扱えるレベルもこのあたりです。このレベルに達すれば英語の素地は出来上がっているので、後は英語でそれぞれの好きなことをするだけ!

今から最初にまず優先して取り組むべきことや、それぞれの技能の勉強法や手順をすべて説明していきます。

このブログで今までたくさん学習法に関する記事を書いてきたのですが、今回はそれらをまとめたような集大成のような内容になるので、この記事1つさえブックマークしておけば、必要な情報をいつでも見返すことができ便利です。


学習の優先順位
①文法(中1~高2) & 単語3000 &発音

②まとまった量シャドーイング& YouTube

③英会話

④読解問題や資格試験

かなりざっくりと書きましたが、最初の数字ほど優先順位は高いです。どれも同時にできるに越したことはないのですが、①~④の手順に従う方が限られた時間の中で英語を学ぶのには効果的です。

大事なことは文法と単語は最優先ということ。

特に、文法(中1~高2レベル)の一通りの理解が最も重要。文法を理解してもいないのに会話表現だけを覚えても応用できません。文法は相手の英語を理解するにはもちろん、自分がアウトプットする英語の基板になります。

また、単語は最低でも3,000語は定着させることがスタートです。いくら英語の文法ができても、聞き取れたとしても、単語を知らないと何も始まりません。

つまり文法理解と英単語は自分の英語の引き出しになり、それらの力が直接自分の英語力のポテンシャルになります。

そして次に気をつけたいのは、読解問題を演習するのは後回しのほうが良いということ。文法と単語が中途半端なうちに読解をしても、理解に余計な時間がかかり、けっきょくは日本語訳に頼らざるを得なくなり、かなり効率が悪いです。

実際に上記の①~③の手順に従えば、英語を英語の語順で前から処理する力がつくので、読むのは後からのほうがスムーズにいきます。こうした理由から、最初から読解に取り組むことはあまりオススメしません。

では今から、それぞれ技能についての学習方法について具体的に説明していくので、それらをすべて理解してから上記①~④に取り組んでみてください。


文法(中1~高2)

文法理解×瞬間英作文

文法はすべての基盤です。文法は言葉の型になります。色んな型を扱いながらそこに知っている単語をはめて様々なことを表現できます。文法をまったく理解していなければ、喋るのはもちろん、聞くことも読むこともできません。とにかく文法理解はとても大事です。

そう聞くと勘違いする人も出てきそうですが、文法理解とは、文法用語をひたすら覚えたり、長文の中の英文を1つずつ「これは第○文型」というように分析したりすることではありません。

学校でありがちな文法解説マニアのような授業やテストのことはすべていったん頭から切り離しましょう。英文を何個も何個も分析することが目的になっていては使える英語は身に付きません。

大事なことは、文法事項を理解しそれが咄嗟に口から出るまで、つまり、文法を瞬時に使えるレベルで理解することです。

ではどうするかというと、文法事項を理解した上での瞬間英作文が最も良いです。

文法は理解していることが前提のため、本当に英語をゼロから始めるという人は、中1の基礎の基礎から始めることをおすすめします。

こちらのシリーズは中1~中3までの3冊あり、それぞれ15章ほどなので、1日1章ずつでも1ヶ月半ほどあれば一通り文法事項をさらうことができます。

ぼくの教室でも中学生はこのシリーズから始めます。大きい本屋で実際に一時間ぐらい他のものと見比べた上で厳選した超オススメの1冊です。やり直しにもこちらが一番。

説明がクリアでわかりやすく、例文の数も豊富で、それぞれの章の最後には理解度確認のテストもあります。それぞれの例文に音声がついているのも良いです。

これをまず使って中1~中3の文法を一通り理解しましょう。

これを使っての勉強方法は、

①説明をじっくり読み理解
②例文の音声を通して聞く
③例文の音声を聞いてリピート
④それぞれの例文を5回ずつ声に出しながらノートに書く
⑤英語を見ながらシャドーイング(音声とほぼ同時に真似して声に出す)×3~5回
⑥英語を見ずにシャドーイング、スムーズにできるまで

これをそれぞれの章で繰り返していけば良いです。

こんな感じで3冊(中学英語)を終えて文法が理解できたら本格的に瞬間英作文に取り組んで知識や理解を使える形のレベルにまで落とし込みます。


こちらの本は中1~高2(会話で必要な英文法の範囲)の文法事項が細かく項目に分けて網羅されており、それぞれ1つの項目にかなり豊富な数の質の高い自然な例文(約50~70個ほど)が掲載されています。


1つの項目に関してこれだけの数の例文に当たれば文法を必然的に自動化できます。もちろん文法を理解したことが前提で、すべての例文を日本語から瞬時に英語で言えるようにする練習をしていきます。

なのでしっかり文法の説明を読み込んで理解します。その後に例文をたくさん声に出して読んだり、日本語部分を隠して英語ですぐにスラスラ言えるまでトレーニング。そうすることで確かな英語力がつきます。
①1レッスンぶんを読み込み文法理解
②例文を見ながら音声を通して聞く
③例文を見ながら音声をリピート(手間なら飛ばしても良い)
④例文を見ながらシャドーイング×3~5
⑤例文を見ずにシャドーイング(できるまで)
⑥瞬間英作文(スラスラできるまで)
⑦例文を見ながら締めのシャドーイング


単語の学習方法

最終的には知っている単語は多ければ多いほど良いのですが、使える英語を目指す第一歩、つまり、最初の目標として3,000語を覚えましょう。

単語を覚えるコツは、1冊の単語帳を短いサイクルで何周もくるくる繰り返すことなのですが、最初の超基礎単語である2000ほどは、じっくり少しずつ時間をかけながら丁寧に覚えたほうが良いかもしれません。

文法と単語は並行する前提なので、文法を一通り終えた頃に2,000語の単語を9割程度覚えていれば上出来です。


(1)確実に覚える方法
①1日に覚える数を決める(15個推奨)
②単語と意味、例文をしっかり確認
③音声も一通り聞く
④声に出しながら10回ずつ書く
⑤英語を隠して意味から単語を言えるようテスト
同じ15個に関して②と③を寝る直前と起床後も繰り返す。寝る直前の情報は睡眠中に優先的に整理され記憶に定着しやすく、起床後にその記憶を引き出す作業をすることによりさらに定着しやすくなります。これはほんっとうに効果的!

1日15個だと1ヶ月に450個、3ヶ月で1350個ほど覚えられます。超基礎単語(I, you, cat, dog, red, pinkなど)はもともと700個ぐらいは知っているはずなので、これで語彙力は2000語に到達します。

このへんまで達したら、単語の覚え方を「じっくり丁寧に」→「短いサイクルでどんどん」という覚え方にシフトしていくと良いでしょう。

なぜかというと、基礎単語ほど会話を含む様々な状況で使用頻度が高いからです。単語の難易度が上がるほど、日常の場面での使用頻度は下がります。

とはいっても、やはり様々なことを理解するには多くの単語を知っている必要があります。すべてをじっくり、、だと時間がいくらあっても足りないので、あるポイントから浅く広くに転じる必要があります。

個人的には、語彙力が2000~3000語程度に到達してからは、単語の回転サイクルを早くして単語を目にする回数を増やし大量に単語を覚えるやり方に変えると良いと思います。


(2)大量に単語を覚える方法
①1ヶ月に覚える単語数を決める(例:1,000語)
②1日200個目を通す(5日で1,000語)
③5日で1,000語で1サイクル。同じ1000語でこれを6回繰り返す。(30日=5日×6回)

もう少し補足して説明しておきます。1ヶ月に1,000語と決めてしまえば、それ以上は絶対に覚えようとしません。その同じ1000語を1ヶ月で何度も繰り返します。つまり、

1ヶ月(30日)で【1日(200語)×5日=1,000語】×6回 

これを繰り返して行うということです。

ここでも同じように、睡眠の前後(寝る直前と起床直後)もその日の同じ200語に目を通します。これをするだけで記憶の定着度合いは倍以上変わります。

睡眠直後も単語に目を通すことで、1日の時間を少し取れるときと寝る前、起きたあとの3回、これを6周行えるので、同じ1000語の単語をそれぞれ1ヶ月で18回も出会ったことになります。

この短いサイクルで、1ヶ月でこれほど同じ単語に出会えばけっこう自然に覚えてしまいます。9割ぐらいは簡単に覚えられます。

月末に総まとめをして漏れをチェックする、もしくは最後の6周目に曖昧だった単語をチェックしてしまい、覚え切れなかったものはフラッシュカードで集中的に反復することで確実に覚えられます。

確実に漏れを残さずに覚える方法として、フラッシュカードは超有益です。

よくわからないなーという場合は、こちらにより詳しく書いてあるので参考にしてください。



(3)フラッシュカードは必須

100Yenショップなどで単語カードを買うのもよし。ですがぼくはスマホの無料単語アプリを使うことをオススメします。

良いものはたくさんあるので、好きなものを選べばいいと思います。紙の単語カードと同じ最低限の機能があれば良いので、使いやすさや見やすさを重視しましょう。

アンドロイドを使っている人なら、「シンプル単語帳」というアプリが断トツでオススメです。完全に無料でオフラインでも使えて、必要最低限の機能が揃ってあり使いやすく重宝しています。

すみません、バッとアプリのリンクを貼ったら見やすいのでしょうが、やり方がわからないので、後でアプリを検索してみてください。

他にオススメなのは、メンタリストのDaiGo が開発した単語帳アプリの分散学習というアプリです。


こちらもシンプルで使いやすく、フラッシュカード形式で練習ができるのに加え、自分の理解度を計算して復習すべきタイミングで通知してくれます。科学的なアプローチで単語を身に付けたい人にはオススメです。ちなみに自分が入力した単語の音声も聞けます。

フラッシュカードは自分が瞬時に使うことのできる単語を増やすためにも欠かせない存在です。後でフラッシュカードについてはもう一度言及します。


リスニング

学校ではリスニングをあまりやってこなかったのですが、自分で英語を学習するにつれてリスニングはやはり超重要という当たり前のことに気づきました。

まあ、言葉を習得するのに音声なしというのはおかしいですもんね。リスニングも早い段階で力を入れておくべきです。少なくとも、単語を覚えたり、文法学習で例文を確認するときも、音声は活用すべきです。

とにかくたくさん英語を聞くことは必須なのですが、それ以外にしておきたいことを2つ紹介します。それは発音とシャドーイングです。


(1)発音

発音は聞き取りにはもちろん、自分が話す英語にも影響する大事なポイントです。発音の練習を始めるのは早ければ早いほど良いです。

最初から正しい発音の仕組みを理解して自分でもできるようになっておけば、単語をたくさん覚えるときに初めから英語の正しい発音で覚えることができるからです。後から発音を直すというのは効率悪いし、間違ったカタカナ発音で話す時間が長ければ長いほど強制に手間がかかります。

発音も基本的には文法学習と同じように、「発音の仕組み理解→反復練習」になります。

英語の発音の教材に関しては、基本的に書いてる内容に大差はないため、好きなものを選べば良いです。わからなければ、とりあえず人気の物を選べばいいです。

有名なのは「英語耳」という本ですね。

※こちらの教材をぼくは持っていません。自分が実際に購入して使用した教材しかこのブログでは紹介していないため、例外ということで注釈をつけました。

これは完全に個人的な好みの話になりますが、ぼくは英語の発音に関してはアメリカ英語よりもイギリス英語が好きなので、イギリス英語をたくさん練習しました。

発音の種類は違えど、やり方はまったく同じです。イギリス英語が良い方は今までたくさん教材で練習してきたので気軽に質問してください。とりあえずこちらを徹底すれば大丈夫です。

他には「キクタンBritish」という本もイギリス英語発音にはオススメです。


(2)初級シャドーイング

ぼくが最も推している勉強方法の1つがシャドーイングで、自分が英語力で一番ブレイクスルーを感じたのはシャドーイングを始めた頃です。

シャドーイングを習慣にすることができれば、その音源の速さに慣れる(リスニング)、素材の中で使われている単語や表現が頭に残り出てきやすくなる(スピーキング&ライティング)、前から英語をどんどん処理する力もつき読解も早くなる(リーディング)、英語らしいイントネーションが身につく(スピーキング)と、バランスよく英語力を底上げできて良いことづくしです。

もちろんシャドーイングだけではダメなのですが、シャドーイングは他の勉強方法と並行するとばっちりハマり抜群の効果が得られます。例えば、瞬間英作文とシャドーイングを同時に習慣づけると国内でもそれなりに英語は話せるようになります。

やり方は以下です。
①何も見ずにリスニング
②スクリプト確認(語彙や文の構成など100%理解)
③スクリプトを見ながらリスニング
④スクリプトを見ながらシャドーイング
⑤スクリプトを見ずにシャドーイング
シャドーイングで大事なのは、スクリプトの英文を100%理解していることです。意味もわかっていない文を何回も真似したり読んだりしたところで、それだとただの口の運動になってしまいます。

理解した英文を音声を聞きながら実際に声に出して自分の体に落とし込む、あるいは、染み込ませる作業がシャドーイングだと思ってください。

重要なのは②と③です。③に関しては、本当に何回でも繰り返しましょう。

英語学習を始めたての人は、まず中学英語の文法をマスターしたら、すぐにでもシャドーイングを英語学習に組み込みましょう。まずはこちらから始めるのがオススメです。

ぼくが初めてシャドーイングを始めたのがこの本で、これを何周も繰り返すうちにこの中で使われているレベルの構文なら会話で自然と出てくるようになりました。超入門ですが、侮れないですよ!

その当時はイギリス英語に固めていなかったのですが、その後はシャドーイングもイギリス英語のものをたくさんこなすようになりました。イギリス英語に関してはシャドーイングで使ってきたものはこちらの記事にすべてまとめて紹介しています。

この記事ではけっこう簡潔に紹介しましたが、シャドーイングに関しては、かなり詳しくこちらの記事に書いているのでもっと深く知りたい人は参考にしてください。自分の音読音声も載せているので、シャドーイングを続ければ発音やイントネーションにどのぐらい効果があるのかも実感しやすいのではないでしょうか?




スピーキング/ライティング

スピーキングとライティングは同じものとして扱います。話せるものはもっと上手に書けるからです。スピーキング力を高めればライティングも比例して伸びていきます。

ちなみにスピーキング力を伸ばすことはそのまま英会話に直結しますが、英会話がしたいわけじゃないという人もいるかもしれません。それでもスピーキング力を伸ばすことにはメリットがあります。

スピーキング力が高まれば高まるほど、英語の語順のまま英語を前から捉えられる癖がつくのでリスニングの理解にもスムーズな読解にも繋がるというわけです。スピーキング力は他の技能の基盤にもなっています。


(1)文法事項が口から出る

これは文法用語が言える、説明できる、という話ではなくて、様々な文法事項を実際に使いこなして会話のときに英文が口から出せるようにする、ということです。

これは最初に文法学習のところで書いた瞬間英作文のことなので割愛します。


(2)英語でショートスピーチ

いわゆる英語の独り言です。独り言といっても、話すことが特になければ一人でずっと話続けることは難しいので、スピーチ用のトピックを独り言のネタとして利用します。

1つのトピックについて英語で1~2分間話し続けます。これを習慣化しましょう。

とは言っても、学習開始と同時の超初期段階で出来ることではありません。be動詞しか習っておらず一般動詞もまだ、とかだと話せることが究極に限られてしまいます。

中3までの文法事項を身に付けたタイミングで開始すると良いです。それだと文法に関してはほとんど困ることは少ないので、後は長く話すことに慣れるだけです。

少し手順を説明します。
①1つのトピックについて、特に時間を決めずに思うままに英語で話す。
②同じトピックについて、時間を制限(1~2分程度)してもう一度英語で話す。このときなるべく①で話した内容を詰め込むようにする。
③先程の②を制限した時間に収められるまで繰り返す。
こうすることで、短い時間内になるべく多く発話するトレーニングができます。時間を指定せずに話した内容をなるべく短い時間内に収めるには、スピードが必要なため、流暢さも鍛えられます。

こちらは瞬間英作文とシャドーイングと並行して行うと独学でできるスピーキング練習においては申し分ないです。

スピーキングを伸ばすには、英語ショートスピーチ・瞬間英作文・シャドーイングの三本柱でいきましょう。それに加えて、オンライン英会話などで実際に定期的に話す機会を持てばどんどん伸びていくでしょう。

スピーキングのトピックに関しては、文法学習と瞬間英作文で役に立つ「スピーキングのための英文法」から無料でPDFをダウンロードできます。かなりのトピック数で、これを手元にコピーして持っておけば瞬間英作文と並行可能。

スピーキングのための英文法は、音声もついているので、瞬間英作文・シャドーイング、そして英語スピーチと、英語を話すためのトレーニングは一通りその1冊で完結するのでぜひ使い倒してみてください。


(3)能動的に単語に出会う

これは表現力を高まるために超重要です。日頃から色んな英語に触れて、使いたい表現や役に立つ表現を意識的に探すようにします。

良い単語や表現を見つけて線を引いて満足、ではいけません。線なんて引かなくて良いので、そのような会話に役立ちそうな単語は絶対に1ヶ所に記録してまとめて見返せるようにします。専用のノートを作って書き込むのも良いです。

一番オススメのやり方がフラッシュカードです。単語の覚え方のところでも触れましたが、無料の単語フラッシュカードアプリをダウンロードしましょう。そこに使える便利な表現をぶちこんでいってください。

そして1日に1回でも構わないのでなるべく毎日シャッフルして学習します。会話で使えるようにするには、英語を見て意味がわかるだけでなく、意味(言いたいこと)から瞬間的に英語で言えることが大切です。そのため表は日本語の意味で裏は英語にしてトレーニングします。

とにかく使いたい単語をフラッシュカードに追加して「日→英」で言えるようにします。これほど効果的な語彙・表現力の増やし方はありません。会話での表現の幅がぐいぐい広がるのを実感できるはずです。

受け身的に英語に触れるのでなく、宝探しのような感覚で「おもしろい表現を見つけてやろう」というぐらい能動的に英語に触れると、それだけで見える世界も違ってくるし、発見も驚くほどあります。

自分自身、英語を能動的に聞いたり読んだりできるようになったのはここ1~2年ほど、つい最近の話です。きっかけはTwitterやブログ等で英語の便利な表現を発信し始めたこと。紹介できる英語を見つけたいという思いから気づけば宝探しのような感覚で英語に触れるようになりました。それがすごく楽しいです。

幸いなことに、私生活では英語ネイティブとの関わりが多く、面白い表現や便利な単語は後で記録して真似しよう!と思ってからは、ただ一緒に話しているだけでも気付きが倍になりました。

実際の英語ネイティブとの会話についで、ぼくが長年愛用している英語学習サイト「BBC Learning English」そして今年から購読を始めた英字新聞のThe Japan Times Alphaあたりが今は自分の使いたい英語の主な情報源です。

「英語の宝探し」をして、それをフラッシュカードにぶちこんで反復することで、ここ1~2年で英語の表面力が以前よりもかなり高まった実感があります。


軽く宣伝ですが、このようにTwitterで会話に役立つ英語を定期的に呟いているのですが、そうした表現を現在450個ほどまとめたものをnote で600円で販売しています。興味のある方はチェックしてみてください。控えめに言って自信作です。


このnote に紹介している単語やフレーズをフラッシュカードにぶちこんで反復したら表現の幅はかなり広がります。


(4)実際に英語を話そう

あとはこれですね。実践です。

文法理解が前提で、語彙力を増やしながらの、スピーキングの三本柱の瞬間英作文・シャドーイング・英語ショートスピーチ(独り言)をすれば英語スピーキング力(その他の技能も)は独学でかなりのレベルに高めることができます。

あとは実践の場を作りましょう。なるべくお金をかけずにできたらそれに越したことはないので、周りに英語を話す友達がいる場合はぜひ頼らせてもらいましょう。

外国人の友達を作る方法も書いているので、行動力のある人は試してみてください。



手っ取り早いのは英会話スクールに通う、もしくはオンライン英会話を始めることだと思います。それぐらいは自己投資としてお金を出しても良いんじゃないかと思います。コスパで考えると、特にこだわりがなければオンライン英会話がベストです。


オンライン英会話ならぼくは断トツでネイティブキャンプを勧めますね。他とは迷う余地はないでしょう。

ぼくは以前ネイティブキャンプを数ヵ月活用しており、その間は最低でも1日2レッスン(合計50分)を毎日欠かさずやっていましたが、かなりよかったです。英語を毎日欠かさず話す機会を作るにはこれ以上はありません。



無料英語コンテンツ

インターネットの時代なので、パソコンやスマホが1台あれば英語は無料でいくらでもインプットできます。とにかくYouTubeをたくさん見ましょう。

個人的には、英語ネイティブスピーカーの動画だけを見まくればいい、ただそれだけだと思います。初級~中級の人は「英語ネイティブスピーカーが英語で英語を教える系の動画」をたくさん見るといいですよ!


(1)初級レベル

Tony's British English 


英語の種類はイギリス英語で、話す速度はゆっくり。発音もハッキリと話してくれています。これから英語を聞き始めるには、取り組みやすいのではないでしょうか?

英語だけでなく、イギリスの生活文化が学べるのが興味深く楽しいと思います。もしイギリス人が知り合いにいたら、話題も作りやすいかもしれませんね。


Learning English with Misterduncan


こちらの人もイギリス英語ですが、そんなの関係なくすべての英語ビギナーの方にオススメです。これだけ綺麗に英語を話してくれる人はほとんどいないでしょう。とにかく聞き取りやすいし、お手本になると思います。

ぼくはこのチャンネルの動画は漁るように見ました。とにかく1つひとつのクオリティが高すぎて、トークショーを見てるような気になります。楽しみながら英語を英語で学べます。


(2)中級レベル

イギリス人の英語を教える系YouTubeチャンネルはこちらでざっくり紹介しています。


アメリカ英語の人は全然知らないのですが、同じようなジャンルを探したらいくらでも見つかると思います。個人的にはイギリス押しです。

YouTubeでアメリカ人の先生を知らないので比較しようがないのですが、なんとなく教えることに関しては、イギリス人のほうがアメリカ人より創造性に優れているイメージがあります。ぼくが働いていた英会話教室ではそのように感じました(笑) 

とまあそんな話は置いといて、中級レベルに達したら絶対にこれは使いましょう。BBC Learning English です!ぼくはこれ長年愛用してます。もう最高すぎ、使ってないのは損すぎる!


こんな感じで、会話で使える表現を学べたり、他にも字幕つきニュース、6分間あるトピックについての会話、ニュースの単語についての紹介など、様々なコンテンツが毎週それぞれ1つずつ更新されていきます。

すべて音声つきで、ほとんどのコンテンツはスクリプトつきです。これが全部無料なのがすごい。ぼくは毎週更新されるコンテンツを毎日シャドーイングするのが習慣になっています。

他には無料のPodcast もオススメ!お気に入りのPodcast を1つ見つけると、かなりの量の英語をリスニングする習慣ができます。ぼくのお気に入りはLuke's English Podcast

散歩中やジムでのトレーニングにPodcast を聞くのが習慣です。

またまたイギリス英語なのですが、すごく標準的な発音のため、英米とくに拘らなくても良いですし、かなりインプットができますよ。スマホやタブレットでLuke's English Podcast の専用アプリがあるので、気軽に聞くことができます。

1つのエピソードが1時間~1時間30分ほどのものがほとんどなので、たっぷり英語を吸収できます。コメディアンでもあるので話も面白く、よく色んなゲストスピーカーとコラボしているため内容豊富で面白いですよ!

まったくの初級者には難しいですが、中級レベルに達したらBBC Learning EnglishLuke's English Podcast はぜひ使ってみてください。

これらの無料コンテンツも「能動的に」使って、気に入った表現はフラッシュカードにぶちこむんですよ!


この記事の簡潔なまとめ

・文法と単語は最優先

・文法(中1~高2まで)と単語3,000語、発音から始めよう

・瞬間英作文&シャドーイング&英語ショートスピーチの3本柱でスピーキングを中心に英語力を底上げ

・使いたい表現を探すように英語に触れ、フラッシュカードに溜め込み「日→英」で反復

・英語を話す機会を作る(ネイティブキャンプがおすすめ)