今回は英検1級のライティングのエッセイ対策としてぼくが一次試験を受ける前に実際に書いたエッセイを分析してみようと思います。
(※本番を想定して25分以内に書き上げたものを修正せずに載せているので、文法や語法など不自然な箇所が少しあるかもしれません)
ライティングの素点で26~30点(32点満点)を目指す人が対象です。
それ以外の人でも、1級ライティングが実際どんな感じかを知りたければ暇つぶし程度に見てみてください。
【TOPIC】Should advertising for harmful substances such as alcohol and tobacco be more heavily restricted?
①Although many people insist that advertising for harmful substances such as alcohol and tobacco should be more heavily restricted, I personally believe it shoud not be restricted. There are mainly three reasons.
② Firstly, the international law suggests that freedom of speech is a human right that should not be infringed on. People have to be free from any pressure so that they can express things freely. Advertising is one of the major ways of expressing things.
③Secondly, advertising generates a large amount of money, which leads to economic growth in societies. In reality many people purchase goods because of advertisements. In addition, taxes can be made out of the money generated from the purchase of alcohol and tobacco in Japan. There is no doubt that this helps Japan a lot.
④Thirdly, it seems that advertising for harmful goods does not actually have bad effects on people's behaviour. In France, advertisments for goods that are harmful to human body were totally eliminated several years ago. In spite of the ban, however, there was not any change in people's behaviour. This reveals the fact that people are not likely to be affected by advertisments in a bad way.
⑤For these reasons mentioned above, I strongly believe that advertising for any type of products must continue to be seen in our lives.
合計:221words
【解説&分析】
①イントロダクション
超シンプルなイントロダクションです。"Although many people say~(自分と反対の主張), I personally believe~(自分の主張)". は自分のスタンスをはっきりと伝えられ、かなり使いまわしも効くので定型文の1つにしてしまいましょう。
イントロダクションで大事なことは、自分のスタンス(YesなのかNoなのか)をはっきりさせることです。
トピックに関して現状に触れてみるのも良い文章になると思いますが、それで「あなたのスタンスはけっきょくどっち?」とならないようにしましょう。ぼくはイントロダクションに時間をかけすぎたくないので基本的には定型文を使いまわしてエッセイを書いていました。
かなり上級者でない限り、定型文を使いまわすのが無難だと思います。
②表現の自由
表現の自由は国際法で定められている権利なのでかなり強い主張になります。エッセイでは、英検1級のエッセイでは、自分の主張をサポートするポイント3つについて1段落1つずつ書きますが、説得力のあるものから順に書けばいいと思います。
この段落には3文しかありませんが、なんとか最低限必要なことを述べている感じ。
表現の自由は侵されてはいけない人々の権利である。→(だから)好きなことを自由に表現できなければいかけない→宣伝も表現方法の1つですよ! という意見が展開されています。
「表現の自由」という大きなポイントをサポートするように残りの2文を書いています。内容はともかく、文の順番は論理的だと思います。
これが、好きなことを自由に表現でいないといけない→(それに)宣伝も表現方法のひとつです→なんたって表現の自由は基本的人権だからね!という順番だとイマイチ説得力に欠けるのはわかりますか?
あと、これはエッセイ全般に言えることですが、口語は避けましょう。things と書いていますが、なんかダサい。stuffと書きたくなるかもしれませんが、これはアカデミックな文なのでthings と書きました。
他にも、可算名詞にはなるべくa lot of は使わずmany のほうが良いと思います。不可算名詞にはmanyは使えないのでそのときは仕方ないですが。
③経済成長(60語)
ぼくは正直経済について詳しくないのですが、言っていることはそこまで間違ってはいないはず。誰でも想像できる範囲内での主張です。
ただ、振り返って今見てみると、税金(たばこ税など)は経済成長に関係あるのかよくわからない気がしました(笑)本当に知識がないのでよくわかりません(泣)
それでも、お金の面でのプラスのことということで、めちゃくちゃ論点がずれているということにはなってないと思います。(←自己評価甘めw)
タバコや酒から発生した金から税金を賄うことができる、という部分では、もっと自然な表現ができる気がします。このへんはまだまだぼくの英語力不足ですね。誰か自然な表現を教えてください!
ただ、言いたいことは伝わるはずなのでテスト的にはあまり問題はないのかなと思います。美しい文章を書ければベストですが、それはなかなか難しいしじっくり書く時間もないので、知っている単語を使ってどうすれば伝わるかを考えましょう。これは二次の面接はもちろん普段の英会話にも通じるところがあります。
最後の一文のThere is no doubt that this helps Japan a lot. に関しては、a lot ではなくeconomically にすべきでしたね。
そうすることで、税金の話も経済的にプラスの事柄(実際にそうなのかはおいておき)として説得力の増す主張になったと思われ。。 a lot のままだと、日本を助けているのがどうしたの?ということになってしまいます。日本を経済的に助けている、というのが重要です。
④人の振る舞いに悪影響はない
この段落はあまり強い主張にはなっていないと思いますが、自分で良いと思うところは、フランスでの話をデータとして提示しているところです。実際のデータを使えれば説得力は格段に増します。
ただ、この段落では大きな失敗をしてしまっていることに気付きましたか?
それは、悪影響を与えないと言ったところで、それがどうしたの?という状況になってしまっているところです。
何が言いたいのかというと、「酒やタバコの広告のせいで人の振る舞いに悪影響を及ぼすと色んな人が言っている」ということに触れて、それを否定する必要があったのです。一般的に言われているマイナス点は実はおかしいんだよーという展開にすれば、このポイントも強い説得力を持ったかもしれません。
いきなり、悪影響がない!と言われても、それで?ってなりますよね。
広告で悪影響が出るって言われてるけど、実はそんなことないんだよ?と言われれば、そうなの?って気になるし説得力もありますよね。
こういう曖昧な「~でない」という主張では、「一般的には~と言われているけど、実は~。」
この、「実は」という部分が大事なんです。
あと、この内容についてですが、これって本当?と思いませんでしたか?
実は、このエッセイのトピックについてあまりポイントが思い浮かばなかったんです。なので無理矢理このポイントを作りました。
ぼくは知識は英検1級 英作文問題完全制覇からすべて仕入れていてそれをもとに書いているので、ぼくのエッセイでの主張はすべてその本に書いてあるものです。
この段落の主張も、その本から得た知識なのですが、それが具体的に思い出せず。。なので記憶を探りながた、確かこんな感じのこと言ってたような、、という感じでほぼでっち上げました(笑)
ただ、この「事実をでっちあげる」というのは、明らかにおかしくなければ英検の英作文では作戦のひとつとしてアリだと思います。
エッセイを書き始める前にポイントを書き出すと思いますが、あとひとつどうしても良いのが思いつかないときに、事実をでっちあげてしまう。そうすれば最悪書くことがない、とういうのを防げます(笑)
ぼくの書いたこの段落の文章だって、明らかに嘘とはわからないですよね(笑)
英検のライティングは、英語で意見を論理的に述べる力を測るものなので、知識(主張)が事実として本当に信憑性があるかどうかはさほど重要ではない。というのが僕の考えです。
⑤結論
イントロダクションでの主張を繰り返しているだけで特筆するようなことはありません。
微妙に違う言葉に言い換えているぐらいですかね。余裕があれば、同じ意見の繰り返しでも違う言葉を用いてみましょう。
英検のライティングの採点はそこまで厳しくないので、この程度のエッセイでも合格に必要な点数は普通に取れると思います。たぶん25~28点ぐらいに収まると思います。
「これぐらいのエッセイでいいんだ」と自信は持てましたか?
本番はもちろん違うトピックでしたが、こんな感じのレベルの文章を書いたら30/32点が取れていました。
以前書いたエッセイのコツに関する記事を見てそれなりに練習すれば30点近くならラクに取れると思います。
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