知っている人は多いと思いますが、
BBC Learning English というイギリスの英語学習サイトがあります。
色んなコンテンツがある中、今回は 6 minute English を使ってのシャドーイングを紹介!
BBC Learning English って何ぞや?!という人は実際にサイトに行けばわかると思いますが、ぼくが以前に書いたこの記事もオススメです。
関連記事:
BBC Learning English がすごすぎる!無料でこのクオリティの高さは異常。
6 minute English とは?
あるトピックについての2人のやり取りを聞きます。名前の通りで約6分の長さです。週に1回新しいものが更新されていきます。
トピックはあまり深刻なことについてではなく、誰でも楽しめそうな内容。
例えば最近のものなら
You think you are invisible?
(他人にあまり見られてないと思っている人が多いけど実際は自分が思っているよりも他人に見られているという話)
How do pets navigate?
(ネコが家からかなり遠くの場所からでも帰って来れるのはなんでかという話)
こうした話題の6分間のやり取りを通して新しいVocabulary を6個学びます。
シャドーイングにオススメな理由
中級レベル以上であれば、6 minute English はシャドーイングに最適です。その理由として、
(1)英語のスピードがシャドーイングにちょうどいい。
音声を聞いたらわかると思いますが、リスニングするぶんには易しい速さですが、シャドーイングしようとすると慣れないうちは意外と口が追いつかない、という絶妙な速さ(笑)
難しすぎず簡単すぎず。
なのでシャドーイングにかかる負荷が程よいんです。シャドーイングにつかう素材選びで英語の速さは大事ですが、これはドンピシャなんじゃないかと思います。
(2)話される英語のレベルも適切!
内容がけっこう身近なものも多く、2人の会話を意識して作られているので、使われている英語のレベルが丁度よい。実際のスピーキングレベルだと思います。
役立つ表現や単語に毎回1つか2つ出会えるのも良いです。
これ英会話のときに使えそうだなと思った単語は毎回アプリの単語帳にストックしています。
例えば、
Go viral =バズる
Get carried away =興奮しすぎて調子に乗る
などが最近の使えるなと思ったものです。
オンライン英会話で子どもの生徒の話をしているときに、get carried away に自然に口から出てきました。
こういう便利な表現が、
何回もシャドーイングで反復×意識的に使える単語としてストック=無意識で使える単語
になっていきます。
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(3)週1回に更新されるというのが実は大事なポイント
英語教材は、同じ物を何周も繰り返すことが大事とよく言われます。
ぼくはそれには半分同意です。何回も何回も反復するのは英語の習得に必須です。
ただ、それと同じくらい、新しいものにも触れていくことも大事です。
10個の単語をずーっと反復しても10個の単語しか完璧になりません。完璧になったら次の10個へ。みたいな感じです。これで伝わるのかな(笑)
スピーキングの幅を広げるのもこれと同じで、1つが完璧になったらまた次へ、とどんどん新しいものをシャドーイングや暗唱など反復していきます。
この週1回というのがよくて、7日間かけてひとつの教材をじっくりシャドーイングで反復していくんです。最後の方にはけっこう余裕でスクリプトなしでもほぼ完璧にシャドーイングできるぐらいになります。その状態まで来ると反復して声に出してきた使える表現や語彙も身に着いています。
それぐらいの頃にまた新しい教材が1つ更新されていくので同じように繰り返していきます。
使えると思った単語や表現はアプリなりノートになりストックして見返すことでより定着します。
(4)6分間なのでまとまった長さをシャドーイングできる。
ほとんどのシャドーイング教材は1分前後です。なので内容もスカスカでなことが多いですし、まず英文の分量が圧倒的に足りてないです。
やはりある程度のまとまった分量をシャドーイングなり音読することが大事です。
ぼくがやっているシャドーイングの手順
・1日目
まず何も見ずに普通にリスニング
↓
スクリプトを見ながらリスニング
↓
スクリプトを見ながらシャドーイング×3回
↓
気に入った表現をアプリの単語帳に登録
ここまで必要な時間(計30分)
消化不良感があるときもありますが最初は深く入りすぎずにやります。なんか微妙な箇所も何日かかけて反復することで自然と良くなります。
・2日目~7日目
何も見ずにリスニング(3日目以降からは省略することが多いです)
↓
スクリプトを見ながらシャドーイング×2回
↓
何も見ずにシャドーイング×1回
↓
スクリプトを見ながらシャドーイング1回
(計30~35分)
あやふやなところを残すまま終わるのは良くないので最後は必ずスクリプトを見ながらのシャドーイングで終わります。
何も見ずにシャドーイングするのは最初から完璧にしようと思わないようにしています。4日目ぐらいから何も見なくてもほぼ完璧にシャドーイングができるようになっています。
回数は納得がいかないときはこれより多くなる場合もありますが、だいたいこんな感じです。
ちなみにぼくはそれを1日2セット目安にしてます。
もし1セットだけだとしたら、必要な時間は1日に多くても40分くらいですし、これを1週間繰り返せば30回以上も1つの教材をシャドーイングしたことになります。新しいのが更新されたら同じようにそれを繰り返しましょう。スピーキングはもちろん、使える語彙や表現が増えていきます。
シャドーイングの良い所
(1)ある程度の数をこなしていけば自然な英語のイントネーション(リズム)が身に着きます。これはスピーキングでもリスニングでも重要です。仕組みを本で学ぶこともできますが、リズムに関しては習うより慣れろ!だと思います。
(2)何度もシャドーイングして声に出した語彙や表現は能動的な語彙として使えるようになることが多いです。使いたい単語や表現は意識的にアプリなどにまとめておくことでより定着しやすくなります。
(3)英語の処理速度が上がります。参考書で長文問題をじっくり解くのよりもリーディング力が身に着くんじゃないかなと思っています。読まれている音声の速さで英語を理解しないとシャドーイングはできないからです。速読の効果があると思います。
つまりシャドーイングは、スピーキング、リスニング、リーディングの3つの技能を同時に鍛えらるってこと。
イギリス英語のシャドーイングってどう?
ぼくはイギリス英語が好きですが、そうでない人もイギリス英語でのシャドーイングをオススメします。
イギリス英語と言ってもぼくの知っている限りだとアメリカ英語に比べてかなり多くの方言や訛りがあります。「何言ってんだ?」みたいなのがほとんど。イギリス英語に苦手意識がある人はそういう英語を洋画などで聴いてきたかもしれません。
でも標準的なイギリス英語(RP)は強い訛りがなくクリアで、英語学習者がモデルとすべき英語だと思います。実際に世界的にイギリス英語の評価は高く、上品で洗練されたイメージをほとんどの人が持ってます。
Posh accent (気取ったアクセント)と言う人もいます(笑)
アメリカ人とイギリス人がお互いの英語を真似て皮肉ったりするのもよくある話。
日本人の控えめ性格は少しだけイギリス人に通ずるところがあるし(少なくともアメリカ人よりはイギリス人に近いはず)、ばりばりのアメリカ発音よりはイギリス英語のほうが自然な気もします(笑)
あとアメリカ英語で学んできた日本人は9割以上の人がヘンなクセがついています。例えば、RがないところでRの音が混ざっている。語尾のRをやりすぎ。などなど。Rに関するのが圧倒的に多い。
そのぶんイギリス英語をモデルにすれば、そういう悪いクセがつきません。もし完璧にイギリス英語の発音やイントネーションをマスターできなかったとしても、かなりニュートラルな英語の発音に仕上がると思います。第二外国語としての英語話者として、ニュートラルな英語は理解されやすいし印象も良いと思います。
これを機会にイギリス英語でのシャドーイングを始めたいと思う人にはこちらの記事がオススメです!
関連記事:
イギリス英語のシャドーイングに使える教材まとめ。British accentをみにつけよう!
最近はテストでもイギリス英語がたくさん聞かれるようになってきているのでリスニング対策にもいいですよ。
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