今日は英語の勉強方法としてかなり知られるようになってきた「シャドーイング」について、英語学習者が知っておくべきことをすべてまとめます。

これ実はずっと前から書きたかったことなんですよ。

というのも、ぼく自身大学生になってから死ぬほどシャドーイングをして、結果としてかなり英語力が伸びたからです。

ぼくよりシャドーイングをしている人を探してもそんなにたくさんはいないと思います。

なので誰よりもシャドーイングに関しては思い入れがあり、自分の身をもってその効果はすべて理解しているつもりです。


関連記事:英語学習の振り返り

こちらには英語学習の振り返りを書いていますので興味のある方のみどうぞ。とりあえずシャドーイングがぼくの英語学習での転機になったということを伝えたいだけなので全然読まなくても問題ないです。


それにも関わらず意外なことに、シャドーイングについてはこのブログ内の色んな記事で触れてはいるものの、シャドーイングのやり方や気をつける点など細かいことに焦点を当てたものはまだ書いていないのです。


関連記事:【英会話】英語を話せるようにはなりたい人は音読もしくはシャドーイングは必須。


この関連記事ではシャドーイングは英会話学習には必須だということを伝えるのが目的だったため、シャドーイングの利点を主に書いており、素材の選び方や正しいやり方については軽くしか触れていません。

今回の記事はなかなかの量になりそうなので、長文を読むのが苦手な人はそちらの関連記事をご覧ください。おそらくこの記事の簡潔なまとめ的な内容になっていると思います。


こんなことを言ってしまったので、シャドーイングに関して持っているものすべてさらけ出します。ありがたいことにリツイートまでされているので。とにかく長くなると思うのでご了承を。


ちなみに、なんでシャドーイングのやり方に関してもっと踏み入った記事を書いてこなかったのかと言うと、もうすでに色んな英語学習ブログでシャドーイングに関するものたくさん書かれているから。

ただ、最近ふとシャドーイングをググって出てくる記事をばっと見たところ、どれも表面的なことしか書かれてないなーと。

なのでシャドーイングについて、ぼくがもっと深くまで、たくさんの人に見られる記事を書こうと思いました。

けっきょくシャドーイングってどうなんだ?

と結論を知りたい人もいると思うので、さっそく結論から言うと、

シャドーイングではリスニング力、英語での表現力、読解力、そしてスピーキング力のすべてがバランスよく鍛えられます。


そしてシャドーイングを徹底的にやり込むと、

特にスピーキングとリスニング力のどちらかに一番大きな変化が現れます。


なぜどちらかなのかというと、シャドーイングには2種類(リスニング力特化目的もしくはスピーキング力特化目的)が存在するから。

これに関しては2つとも説明しますが、この記事ではスピーキング力特化のためのシャドーイングについてを扱います。


ではこれから以下の6つについてそれぞれじっくりと見ていきましょう。

個人的な話も盛り込んでいるので興味のない人は読み飛ばしてもOKです。


1.シャドーイングとは?

2.シャドーイングの効果

3.素材の選び方

4.正しいやり方

5.徹底的にやり込む

6.余裕のある人は音読も

7.まとめ




1.シャドーイングとは?

シャドーイングとは、聞こえてくる音声を少し遅れてそっくりそのまま口に出すトレーニングです。

影(Shadow)のように音声についていくことからシャドーイングという名前です。

もともとはプロの通訳のトレーニングとして知られていましたが、今ではその有効性から一般の英語学習者の間にも広く知られるようになり、かなり王道の英語学習法になりました。

シャドーイングに似た学習法として、オーバーラッピングというものがあります。

オーバーラッピングとは、聞こえてくる音声をほぼ同時にそっくりそのまま口に出すトレーニングです。

シャドーイングとオーバーラッピングの違いは、聞こえてくる音声に少し遅れて口に出すか、音声と同時に口に出すか、ということ。

ぼくのイメージですが、シャドーイングについて書いている他の英語学習者のブログは、この2つをまったくの別物として分類している傾向にあるような気がしました。

音声と同時に声に出してしまうのはシャドーイングではないのであまり高い効果が見込めない、という意見もありました。

ただ、それは間違いです。オーバーラッピングもシャドーイングの1つの形です。

ぼくの考えるシャドーイングの定義には、オーバーラッピング(音声と同時)も本来のシャドーイング(音声から少し遅れて)もどちらも含まれます。

どちらもやることで高い効果が得られるからです。


2.シャドーイングの効果

シャドーイングはいわゆる英語の4技能(リスニング・スピーキング・ライティング・リーディング)のすべてを底上げすることのできる英語学習では必須の万能薬です。

もちろんシャドーイングだけしていたらいいというわけではありませんが、シャドーイングを英語学習に取り入れることでかなり高い効果があります。

この記事の最初に軽く触れた通り、

特に大きな変化が現れるのはスピーキング力とリスニング力のどちらかです。


ただ、シャドーイングをする場合、この2つのどっちを取るべきかを選ぶ必要があります。

RPGなどで攻撃力重視のキャラか守備力重視のキャラかを選ぶみたいな。

わかりにくいって?そんなことないよね。

もちろん4技能はすべてバランスよく底上げされます。その中でも特化したいのはスピーキングか、それともリスニングか。


リスニング力UP

これは使う音声のスピードや難易度にもよるのですが、基本的にはある程度のリスニング力はシャドーイングで得られます。

TOEICのリスニングで最低でも400/495点までならどんな人でも確実に取れるようになります。

なぜかというと、英語の文での音の繋がりや強弱(リズム)にかなり敏感になるからです。

これはリスニングにおいてかなり大事。

英語の音声をそっくりそのままマネしないといけないので、嫌でも音の繋がりや強弱(リズム)を意識することになります。

音の繋がりや強弱を再現するには、それらを確実に聞き取れている必要があります。

全然まともに聞き取れてもいないのに再現することは不可能ですよね。

つまり、マネするためには音声の細かいところまですべて聞こえている必要があるんです。

逆の視点から言えば、

自分がすべてそっくりそのまま完全にマネができる音声であれば、音の繋がりや強弱の細かいところまで難なくすべて聞き取れるようになります。


音の繋がりや強弱(リズム)は聞くのにも話すのにもかなり大切ですよ。

機能語(is are a the in on など)は弱く読まれて話者によってはほぼ消えてしまうように聞こえることもありますが、そういうのをわかっていない人は説明だけされても混乱してしまいます。

機能語は弱く読まれるとかっていうのを言葉で説明してもあまりイメージできない人は多いですが、シャドーイングをやっているとこうしたことは自然と入ってきます。

シャドーイングをたくさんすることで、こういったことを理屈抜きで感覚的に理解できるようになりますよ。

そしてシャドーイングをすることで、純粋に使っている素材のスピードに慣れることができます。

自分が口からスラスラ出せる音声なら問題なく聞き取れます。シャドーイングを完璧に仕上げることでその音声のリスニングはバッチリ!

要するに、リスニング力はシャドーイングを徹底的にやり込むことによって、使う音声のレベルに応じて上がっていきます。

つまり、

たくさん練習してシャドーイングができるようになった音声と同程度のレベルのものであればかなり簡単に聞き取れるようになる。

なのでリスニング力UPという目的に特化したい場合は、内容うんぬんは関係なく、レベル(聞き取れるようになりたいスピード)に応じたものをシャドーイングしていきます。

例えば、TOEICのリスニングが簡単に思えるレベルを目指したいならTOEICのリスニング問題を中心にシャドーイングが完璧に出来るようにする。

英検2級のリスニングを満点とりたいなら、2級のリスニング音声を徹底的にシャドーイング、という感じ。

ちなみに2級のリスニングはなかなか質が良くシャドーイングにぴったしの教材の1つです。

関連記事:英検2級を侮ることなかれ!2級リスニングは英会話(スピーキング)学習に最適の教材です


このように、リスニング力UPに特化する場合は音声のスピードをもとに使う素材を選びます。

それに対して、スピーキング力を強化するには話されている内容を重視します。



スピーキング力UP

どんな風にシャドーイングをしてもそこそこはスピーキング力は伸びるはずですが、シャドーイングを通してとくにスピーキング力を大幅にUPさせたい場合は、使う素材の内容を重視します。

わかりやすく言うと、アカデミック過ぎる内容のものをシャドーイングしても、リスニングのトレーニングにはなるとしても、あまりスピーキングには役立ちません。

普段の会話や議論でそっくりそのまま使えそうな単語や表現の多い、あまり日常からかけ離れすぎていない内容のものがスピーキング力UPのためには一番良いです。

そしてもうひとつ

難易度とスピードは、初めは自分の英語レベルよりもずっと低いものを使います。


そして後はひたすらシャドーイングを行います。

シャドーイングをすることによって、イントネーションやリズムが強制されていき自然な英語に近付いていきます。

子音と母音の連結などの音の繋がりにも慣れ英語も段々とスムーズになっていきます。

そして完璧にシャドーイングできるように何度も繰り返すことによって、その素材で使われている単語や表現もしくは文そのものがかなり記憶に定着します。

そして何回も声に出して自分の体に染み込んだ英語は、ふとしたときに使えるようになるんですよ。

シャドーイングの補助として、素材の中で見つけた使えそうな単語や表現は単語帳アプリなどにストックしておくのも効果大です。

純粋に英語を口から発することにも慣れるので、それも結果としてスピーキングに役立ちますね。

実際ぼくはシャドーイングに出会ってからかなりスピーキング力が伸びました。

高校卒業したての大学1年の頃はまったく英語が話せなかったのが、たまたまシャドーイングを知り一気に人並みぐらいには話せるようになりましたよ。もとがひどすぎたのもありますが。。笑

そしてたくさんシャドーイングをするようになって、少しずつ英語で夢を見るようになりました。スピーキングに必要な英語の思考回路が出来上がったんだと思います。


ライティング力UP

リスニングやスピーキングが上達するのは当たり前だとして、なぜライティングなのかと思いましたか?

それはスピーキング力とライティング力は深い関わりがあるからです。

英語で話せる内容は、同じように、もしくはそれ以上にうまく書けるんですよ。

自分がその場で話せるようなことは、ゆっくり時間をかけたら話し言葉よりもずいぶんマシに書けますよね。

シャドーイングで体に染み込ませて口から出せるようになった単語や表現、文はもちろん書くときにも使えます。

つまりシャドーイングでスピーキング力をUPさせれば自然とライティングでの表現力も引き上げられます。


関連記事:【英語学習】Jアプローチについて。

こちらはスピーキングが他の技能の土台になるという内容です。気になる人は参考にどうぞ。


リーディング力UP

これもなぜかというと、シャドーイングをすることによって、英語を日本語に訳して考える癖がなくなるからです。

英語を英語の語順のまま考えられるようになります。
もうこのツイートの通りなので、これ以上はあまり詳しくは書きませんが、そういうことです。

結果として、これが実際の英会話にかなり役立つ(日本語と英語を行ったり来たりする悪い癖がなくなる)のはもちろん、速読力もつくので英語の資格試験のリーディングに必要な読解力の土台を作るのにも役立ちます。

ぼくは英検1級の一次試験を2回受けたことがありますが、読解問題は2回合計で1問ミスにおさまってます。合格した2回目はパーフェクトでした。

読解問題に関しては特にめちゃくちゃ対策したわけでもないのですが、おそらくシャドーイングをしまくってたために読解力も上がっていたんだと思います。

高校時代に長文問題ばっかりしてた頃よりも、大学に入ってシャドーイングしまくってからのほうがはるかに読解力は上です。

個人差はあるにしろ、誰でもセンター試験程度の日常レベルの文章なら、長文対策いっさいなしのシャドーイングのみで余裕でスラスラ読めるレベルには間違いなく到達します。

そのぐらい、スピーキング力UPと共に、リーディングに必要な基礎力もおまけとして身に付きます。

これがスピーキング学習が大事な理由でもあります。


3.教材の選び方

もうすでに言っている通り、この記事で触れているシャドーイングは、スピーキング特化のシャドーイングです。

リスニング特化なら聞き取れるようになりたいスピードやレベルのものを選ぶだけですが、スピーキング特化のシャドーイングでは素材の内容がかなり重要になってきます。

これからシャドーイングに取り組もうと思う人にとっての大事なポイントは


・現実的な内容

・スピードは速すぎない

・生の音声は避ける※


この3つです。


※ここでの生の音声というのは、言い淀みの多いインタビューのようなものです。洋画やドラマのような台本を元にきれいに読まれている音声には最終的に取り組めるようになればいいと思います。


現実的な内容とはどういうことかと言うと、自分の日常からかけ離れすぎていないということ。


「古代文明の謎」のようなものをたくさんシャドーイングしても、あまり日常の会話や議論で役立つような英語には出逢いにくいです。

それよりはまだ、「健康の秘訣」「世界の食べ物」のような内容のほうが実用性の高い単語や表現にバンバン出逢えます。

例がなんか微妙ですが、、申し訳ないです。笑

こういった割と身近な内容で、役に立つ表現がいっぱいあるような音声を何度もシャドーイングしまくることで、使える武器が増えていきます。

もちろん学習者のスピーキングレベルにもよりますが、基本的には内容は高度すぎないものがいいです。極端な話、英検1級リスニングのパート2(少し堅めの内容の説明文)のようなものはあまりスピーキングの観点では役立たないかも。

スピーキング力に自信がない人は、まずは簡単な内容のダイアログ(対話形式)のものから始めるといいと思います。

なんだかんだで中学英語の教科書レベルのものは英語スピーキングにおいてかなり役立ちます。

実際ぼくたちはかなり簡単な単語や表現を多用して話していますからね。

簡単な内容のものほど意外とあなどれないですよ。参考になることがたくさんある。

とりあえず、ぼくはそういった簡単なレベルのものからシャドーイングデビューを果たしました。



これは改訂版なので最新ですが、これが改訂される1つ前がぼくのシャドーイングとの初めての出会いの本です。

今はもう使うことはないですが、これとの出会いは一生忘れないと思います。

それぐらいぼくの英語学習を大きく変えた1冊。

家に帰っては毎日シャドーイングしましたね。リスニングも超苦手だったぼくでもなんとかマネできるスピードだったのでやる気も出たし自信もついたのがよかったです。

当時まともに英語を話したことのなかったぼく(厳密に言えば話す機会はあったのにまったく話せなかった)は初めてのシャドーイングで自分でもビックリするぐらいにはマシになりました。

英会話初心者の方ほど効果は大きいです。


そして次はスピードです。音声スピードは速すぎないはうがいい。むしろゆっくりめ推奨。

あくまでスピーキング力UPが一番の目的なので、速い音声を無理に使う必要はないんです。

もしついていくのがやっとな音声を使うと、イントネーションやリズムを再現するのはかなり難しいのはもちろん、発音がかなり崩れてしまうと思います。

これではシャドーイングの最大の利点の、自然なイントネーションが身に付くという恩恵を受けられません。

まずは音声はずいぶんとゆっくりめのもので大丈夫です。それを丁寧にそっくりマネすることでイントネーションやリズムが向上していきます。

聞くぶんには簡単な音声でも、口に出そうとすると意外ともたつくもんですよ。なので初めはグッとゆっくりめのものから、慣れてきたらだんだんスピードの速いものを使えばいいと思います。


そして最後に、生の音声は避けるということ。

生の音声にはインタビューが主なものだと思いますが、人によって話し方にかなり癖があることがわかります。

filler といって、文と文の繋ぎ言葉を多用するひともいます。日本語で言う、「えーと」「んー」みたいなやつ。

you know, well, umm, like, kind of のようなものがあります。

こうしたものは自然に出てくるぶんには構わないというか仕方ないと思いますが、積極的にマネるべきものではありません。

しかもこうしたfiller を使う場合、前後の文は繋がりが破綻してることが多いです。

なのでお手本のしゃべり方とは言えないんです。

ぼくらは外国語として英語を学んでいるので、プロのナレーターが学習者用にきれいに話してくれたきちんとした英語をマネするのが一番です。

こういう理由から、インタビューはあまりオススメしませんが、ドラマや洋画ならありだと思います。filler はもちろんあるものの、しっかりとした台詞がありプロがそれを読んでいて、教材よりもリアルかつ自然な英語をシャドーイングできます。

ただしこれはかなり上級者向け。洋画や映画となるとスピードもかなり速いですしね。まずは学習者用の教材の音声をたくさんシャドーイングして自信がつけば取り組むといいでしょう。

ぼくは2018年になってようやく洋画でのシャドーイングを始めました。シャドーイングにオススメの洋画についての記事もそのうち書こうと思います。


4.正しいやり方

まずはオススメのやり方から書いていきます。
初めはリスニングから。
(1)まずは音声のみでリスニング
(2)スクリプトを確認
(3)スクリプトを目で追いながらリスニング

スクリプトを見ながらのシャドーイング
(4)スクリプトを見ながら音声に自分の声を重ねるようにそっくりそのままマネる。
(5)スクリプトを見ながら音声に少し遅れてそっくりマネる

スクリプトを見ずにシャドーイング
(6)スクリプトを見ずに音声に声を重ねるようにマネる
(7)スクリプトを見ずに音声に少し遅れてそっくりマネる

ここまでです。(7)が問題なくできるようになるまでがゴールです。

※見やすくするために灰色の枠で囲っていますが、引用したわけではなくオリジナルです。

シャドーイングというと、「スクリプトなしで音声に少し後れてついていく」ことだけだと信じている人が案外多くて、とくに(4)と(5)のステップをすっ飛ばしている人が多いと思うんですよ。

それで「シャドーイングはあまりスピーキング力向上には結びつかない」と言うのは、自分が正しいやり方をできていないから。

そりゃそうですよ。だってむしろ(4)と(5)が一番大事でこれが時間を一番費やすべきところだから。

音読もかなり効果が高いですが、(4)と(5)は音声つきの音読になると考えればいいです。つまりめっちゃ大事ってことがわかりますか?

(7)までが完璧にできるのうになるのは理想ですが、あえて(4)と(5)のみを徹底的にやるのでもかなり効果は高いです。

ではそれぞれのステップをもう少し具体的に説明していきます。


リスニング(1)~(3)

この中で一番重要なのは(2)です。もうスクリプトを隅々まで確認してください。

知らない単語や表現やわからない文構造は徹底的に調べあげて、読まれている文章の理解度を100%にします。

なぜかというと、よく理解もできていないような文章を何回も声に出したところでまったく身につかないから。

よくわからない漢文を暗唱したところで何も身につきませんよね。そんな感じです。

ただの口の運動で終わってしまいます。

ちなみにこれが「内容は日常からかけ離れていない簡単なもの」をオススメする理由です。初めての人は自分が簡単に理解できるレベルのものを使うといいです。

(3)では文と文の区切れや音の繋がりなどを意識してみると良いです。


スクリプトを見ながらのシャドーイング(4)~(5)

これがシャドーイングの中で一番重要なパート。ここに最も多くの時間を割きましょう。

ここでの目的は、意味を完全に理解できている文章を正しいリズムやイントネーションとともに体に染み込ませること。

とりあえず(6)と(7)よりもここにもっと多くの時間を使います。

それこそ音声をほとんど覚えてしまい、聞いていたら次に何を言うのかわかってしまうレベルにまで落とし込む。

そこまで達すると音声が体に染み付いたということになります。

音声が体に染み込むということは、シャドーイングそのものはアウトプットのためのトレーニングだけど、インプットの効果も得られるということ。

使われている表現や単語がかなり強く自分と結び付きます。この感覚はたくさんやれば感じられると思いますよ。

なのでとにかく音声と自分の声が完全にシンクロするぐらいまではやり込みます。採点機能のあるカラオケだと楽譜?みたいなのが出てきてそれに声を重ねるように歌いますよね。

そんな感じで音の高低や強弱をそっくりそのままマネます。

音声と同時にマネする利点は、そうした音やリズムのズレに気付きやすいからです。明らかに違うってときは自分でよくわかると思います。

これが見事にシンクロしていけばだんだんと気持ちがよくなってきます。

そして「なんか英語っぽいリズムで話せてる」と自信もつきます。

そこまでやっているうちに音声の英文は正しいイントネーションと一緒に体に染み込んでいきますので。


音声を見ずにシャドーイング(6)~(7)

ほとんどの英語学習者がシャドーイングと認識しているところですが、実はこれは(4)と(5)のおまけ程度のものです。

(4)と(5)はたくさんやり込めばやり込むほど良いです。

(6)と(7)はたくさんやり込むというよりは、(4)と(5)のテスト的な位置と捉えるといいかも。

いきなりスクリプトを見ずにシャドーイングしても、なかなかうまくはできませんし、音声についていくのに必死で表現や単語がしっかり入ってきません。その結果身に付くものも身に付かなくなるんです。

シャドーイングはスピーキングにあまり効果がないという人が少なからずいるのは、いきなり音声なしのシャドーイングをしている、もしくは音声ありシャドーイングに時間をたくさん使わずに音声なしシャドーイングに進んでしまっているからだと思われます。

スクリプトありで徹底的にシャドーイングしておけば、スクリプトを無くしてしまっても普通にできるようになっています。

もしスクリプトなしでシャドーイングがなかなかできなければ、スクリプトありでのシャドーイングの分量が足りてないということので戻りましょう。

スクリプトなしはあくまでテストです。これが完璧にできるようになったということは、その音声でのシャドーイングはクリアしたことになります!


5.徹底的にやり込む

シャドーイングは1日に2、3回したらそれでOKというわけではありません。

とりあえずやればやるだけいいです。

ぼくは大学のころはかなりシャドーイングしました。今は大学の頃ほどではないにしろシャドーイングは毎日それなりの量を続けています。

今までシャドーイングは少なくとも何千回かはしてきたでしょう。

おそらくほとんどの人が量が足りていません。

ちょっと1冊シャドーイングのための教材に手を出して終わり、とかではダメです。

ぼくは今まで何冊もの本をシャドーイングしてきました。それも1冊何周も何周も。

こちらの関連記事で紹介している本は全部ぼくがどれも何周も何周もシャドーイングしたもの達です。

関連記事:イギリス英語のシャドーイングに使える教材まとめ


この記事で効果ややり方などをたくさん書いた後にこんなことを言うと投げやりに聞こえるかもしれませんが、やはり効果が出る大きな分かれ目は結局シャドーイングした量ということになります。

もうすでにシャドーイングしている人は、1日1回とか2回だけして満足していませんか?

上に書いたやり方で(4)~(7)を一通りやればシャドーイングは4回したことになりますが、

最低でも1セット4~5回は行いましょう。これを1日2セットはしたいところ。

もちろん音声の長さにもよりますが。


例えばぼくの場合、BBC Learning English というイギリスの英語学習サイトの6 Minute English というコンテンツを毎日のシャドーイングに使っています。

関連記事:【オススメ学習法】6 Minute English でシャドーイング



約6分間とシャドーイングには少し長めですが、これを1セットで4~5回(25~30分)。1日に朝と夜の2セットするようにしています。

朝からバタバタすることもありますが、どんなに忙しくても最低1日1セット(4~5回)はこなしています。

それに加えて今はBBC World News の教材(実際のニュース音声)も合わせてシャドーイングしています。これは以前に終わらせたものですが、なんとなくもう一度戻っています。

とりあえずまとまった量をやるのは必須です。

6分ほどのものをやる必要はなく、全然1~2分のものでもかまいません。それなら簡単に5回ぐらいはできますよね。それを1日に2セットなら余裕だと思いますよ。

ぼくは実際にそうしていますが、朝と夜にそれぞれセットをこなすのはオススメです。

感覚を開けすぎずに一定の感覚でシャドーイングする習慣をつけるといいです。

1日に3時間もシャドーイングした。いっぱいやったから満足。そして次にやるのは3日後。とかではダメです。

1日2~3時間やる必要はないので、その代わり毎日感覚を開けすぎずにやるほうが効果ははるかに高いです。とにかく習慣化!

歯磨きや風呂のような生活のごく一部のものと同じようなレベルまで落とし込みこと。


そしてもう1つ大事なことは、同じ素材を何回も使うこと。

例えば、教材でシャドーイングしている人なら、1日に数回シャドーイングをするのはその日一日は同じ音声のみ、最終的に教材は5周ぐらいする。

もしくはぼくみたいに、1日どころか一週間は同じ1つの素材をシャドーイングし続ける。

などなど。

6 Minute English は週に1回新しいものが公開されていくので、それまでの1週間はひたすら最新の同じものをシャドーイングしています。

なので同じものを少なくとも50回はシャドーイングしているということになります。ここまでやると、次に聞こえてくる文章が何なのか聞かなくてもわかってしまいます。笑

リスニングとしてはどうなのって感じですが、スピーキングのためのシャドーイングなので覚えてしまってもOK!というか覚えてしまったぐらいがちょうどいい。

それでもその音声は余裕で聞けるようになりますし、次の文が聞かなくてもわかってしまうぐらいになるということはスピーキングとしての表現や単語も身に染みているという証です。

少し長めの素材なら1週間は同じものをシャドーイングしまくるのがオススメですね~。


6 Minute English は自然とこれができるのでオススメですよ。内容もけっこう身近な話題についてなので使える単語や表現が毎回少なからずあります。


とりあえずまずはシャドーイングに使う素材を決めたら、まずはざっくりでいいのでメニューを組むのがオススメ。

例えば、

1セット5回、その中でも後半の2回はスクリプトなし。

これのセット数も決めましょう。1日に2~3セットが一番良いと思います。

あらかじめ決めてしまっておけば集中力も効率も上がります。

何となくできるようになるまで、とかだとしんどいし続かなくなりそうですからね~。


6.余裕のある人は音読も


シャドーイングした音声を、スクリプトを見ながら音声なしで音読してみましょう。

そして録音してみます。

ただし、これは必須ではないです。おまけ的なものだと思ってください。さらに細かくアクセントやイントネーションを向上させたい人向けです。

何回もシャドーイングしていると音声のリズムが頭に入ります。

そこで自分の音声を録音して聞いてみると、音声となんか違うなというところがわかります。客観的に自分のイントネーションを確認できるんです。

早い段間で自分の発音やイントネーションのクセに気付いておくのはいいことです。そういうのを意識するとシャドーイングの効果も上がります。

うまくできていないところは何度も聞いてマネしたり、そこを意識しながらたくさんオーバーラッピングしてなるべく音声に近づけていきましょう。

自分で録音したものを聞いて、音声と全く同じようなリズムで話せていればバッチリですし、自信にも繋がりますよ。


7.この記事のまとめ


シャドーイングにはリスニングに特化するため or スピーキングに特化するための2種類あります。

どちらに特化するにしても、その他技能(リーディングやライティングなど)も力が多少底上げされます。

スピーキングに特化したシャドーイングをする場合は、

・内容が難しすぎない
・スピードが速すぎない


といったものを初めは選びます。とくに初心者の人は自分が理解できるレベルよりさらにグッと下のレベルのものから始めるといいです。

シャドーイングのやり方としては、実はスクリプトを見ながらそっくりマネるが一番大事。

ここで英語のリズムや表現を体に染み込ませます。

それが仕上がって初めてスクリプトなしのシャドーイングをするのがいいです。スクリプトなしでのシャドーイングは、音声が体に染み込んでいるかどうかを試すためのテスト的な位置づけなので、そこがメインではありません。

ちなみにシャドーイングをする前に文の構造や単語・表現はあやふやなところがないようにしておく必要あり。

そしてシャドーイングは毎日行って習慣化しましょう。

習慣化することで長期的に見ればかなりの量をこなしたことになりますから。

シャドーイング4~5回が1セット。これを1日2~3セット毎日続けるのが一番良いです。

発音やイントネーションにもっとこだわりたい人はシャドーイング後に音読して録音してみるといいかもしれません。

早い段階からそうしていると成長具合がわかりやすいかもですね。


偉そうに色々と書きましたが、実際ぼくはみなさんが思っているよりも全然たいしたことないのでもっと精進します。色々と勉強していく中で何かわかればそのときはまた共有していきます。

長くなりましたが最後まで読んでいただきありがとうございます。


その他おすすめ記事

もちろんシャドーイングは学習法の1つなので、それだけをするのではなく、シャドーイングを中心として他の学習も並行するのがオススメです。

以下はスピーキングに関してオススメの記事です。


完全マスター英文法で例文学習

例文ストックが多ければ多いほどスピーキングにも活きるので、例文学習は取り入れたほうがいいです。


英語の1分間スピーチは英会話初心者にオススメの勉強法!

シャドーイングを実践に移すような勉強法。初心者向けと書いていますが実際はどのレベルの人にもオススメです。

話せる内容を広げていく中で必要な単語や表現がわかり、スピーチを練習することでスピーキング力も向上します。