英検が2016年から新形式となり、2級にもライティング(英作文)が課されるようになりました。

大人になってからはちょっとしたライティングは簡単なものですが、受験者の層として一番大きいであろう高校生にはやはり少し難しいと思うんですよね。

今の学校の英語の授業では、ほとんどの高校生が英語で意見を書くような練習はしていないはずです。英作文をしていてもせいぜい短めの和文英訳ぐらいじゃないでしょうか?

なので難しく感じてしまうのは当然です。

なんせ80~100語も書かないといけませんからね。80文字ではなく80語です。高校生にはかなり長く感じるでしょう。

でも1度慣れてしまえばけっこう楽に書けるようにると思います。なのでこの記事では2級ライティングのコツを書いていきますね。

ぼくの書いたオリジナルのサンプルもつけています。


2級の問題はこんな感じ。
It is often said that people today use too much electricity. Do you agree with this opinion?

・Convenience 
・Cost
・The environment 

(2017年第二回過去問から引用)

このような身近な少し社会性のあるトピックについて80~100語で意見を書きます。

この問題のようにポイントが3つ書かれてあるので、それを使って書いてもいいですし、使わなくても構いません。

トピックがシンプルすぎて逆に難しい気もします。。笑



構成は必ず4段落!


①自分の意見(YESかNO)

②理由1

③理由2

④結論(意見をもう一度主張)


必ずこれにしましょう。というかこれ以外は不可能ですね。

ちなみに、最低語数の目安として


①15words
②25words
③25words
④15words


としましょう。これで最低限必要な80語に達します。80~100語と聞けば少し多く感じますが、段落に分けると不思議なことに、かなり簡単に感じますよね。

文の数に置き換えるとこうなります。


①1文
②2~3文
③2~3文
④1文


①と④については、問題文からそのまま文章を作れるので、実質自分で考えて書くのは②と③の合計4~6文です。意外と簡単ではないですか?



テンプレートを使い回そう!

これでライティングは一気に簡単になります。テンプレートを使えば作文の骨組みができているので、あとはそれにはめていくだけです。

ではそれぞれの段落で使える文を紹介します。


①自分の意見(YES / NO)

Personally I think that ~.

I strongly believe that ~.

Some people say that ~, but I do not think so.

Although some people say ~, I personally believe~.

I agree/disagree  with the opinion that~.


~の部分には問題文を入れるだけなので、自分のスタンスさえ決まれば何も考えずに一段落(15~20語)がサラっと一瞬で書けます。


②と③理由の段落

Firstly, 

For example, 

Secondly, 

Next,

For instance,

必ずしもFor example などと書く必要はありませんが、段落初めのFirstlyとSecondly は必ず書きましょう。


④結論

For these reasons mentioned above, I think that~.

For all of these reasons, I believe that~.

For these reasons, I strongly believe that ~.


~にトピックのタイトルをはめてあげればOK。余裕があればパラフレーズ(言い換え)すればいいですが、それなりの点が取れれば良いのであれば無理に言い換える必要はありません。

これだけで④も一瞬で仕上がります。


こういったテンプレートを使用するだけでかなりの語数が稼げるのと同時に時間の大幅短縮になります。しかも説得力のある論理的な文章になります。構成の評価も高くなるはずです。



英作文を書き始める前に

YES/NO関係なく、余白のスペースにトピックに関するアイデアを、日本語でいいので思い付く限り書き出してみましょう。

ここで1~2分費やしても大丈夫です。アイデアさえできれば完成したようなもの。あとは型に肉付けしていくだけなのでただの作業になります。

ちなみに英作文では最低15分、できれば20分は時間を確保したいところです。英作文で15~20分を確保できるようにリーディングを解き進めていく必要があります。


英作文の解答例

ではここからぼくが書いた英作文を解説していきます。2017年の過去問についてはすでに模範解答を見ることが出来ると思うのでそちらを参考にしてください。

このトピックについて書きました。
These days a lot of children have their own smartphones. Do you think parents should limit their child's access to the Internet?
ちなみにこの質問文はこちらの本から引用しています。

英検2級~1級のライティングやスピーキングの対策としてGoodです。

47個もトピックがあり、それぞれ賛成、反対、中立の3つの立場のサンプルスピーチがついています。文量的に英検2級ライティングと同じぐらいなのですごく参考になると思いますよ。


ではぼくのサンプルをどうぞ。いっさい本のサンプルスピーチを見ていない状態で、2級レベルになるように意識して書きました。


Some people say that parents should limit their child's access to the Internet, but I do not think so.

Firstly, children can learn a lot of things on the Internet. For example, they can watch YouTube, which is a great way to learn English.

Next, they will be good at searching for information if they can get access to the Internet freely. Now being able to collect information is one of the most important skills.

For these reasons mentioned above, I do not think that parents should limit their child's access to the Internet.

(合計93words)


こんな感じです。全体的に平易な単語しか使っていませんが、それで充分に言いたいことは表現できます。

ちなみに薄緑で線を引いている箇所はさっき紹介したテンプレートを使用しています。そして~にトピックを当てはめているだけです。これだけで40/93words、つまり3分の1以上が書けてしまっています。笑

これだけで文章全体の骨組みが出来るんですよ。

どんなトピックにも使い回すことができるので気に入ったものを覚えておきましょう。

メインである②と③の段落は、それぞれ2文ずつ書いています。②が25wordsで③が31words の合計56wordsです。

このように、②と③の段落は語数にあまり大きな差がないようにしましょう。だいたい25~30語に納めるのが目安です。そうするとバランスの良い文章ができます。

ダメな例だと、②は45words なのに③は15wordsとかだとかなりバランスが悪いですよね。それに見た目だけではなく説得力にバラツキが出てしまいます。③の評価がごっそり落ちてしまうことに。

最後の④については、可能であれば言い換えをしましょう。余裕がなければこのサンプルのように繰り返しでもいいでしょう。高得点を狙いたければ言い換えて表現に幅を持たせます。例えば、

For these reasons mentioned above, I think children should be allowed to use the Internet freely.

子どものインターネットへのアクセスを制限すべきだとは思わない
子どもはインターネットを自由に使うのを許可されるべき

これ2つとも同じ意味ですよね。このように比較的容易な単語でも言い換えは可能です。これだけで表現にも幅が出ます。ご参考に。



まとめ/最後に

2級ライティングについては以上です。


ポイントをまとめると、

・文章の構成は4段落

・①&④1文(15語)、②&③2~3文(25~30語)

・テンプレートを使い回す

・最低でも15分、できれば20分は確保

・書き始める前にアイデアを日本語でもいいので箇条書きしよう。


これらを意識しておけばどんなトピックでもそれなりに書けるようになるので、大きな心配は必要ないかと。あとは慣れですね。


2016年に新形式になってから2級でもライティングが導入されたので、まだあまり2級のライティング対策の教材は充実していません。

おすすめなのは、この記事でも紹介した「英語で話す力」。それの内容をライティング風に書き直す練習なんかいいと思います。

あとはこちらですかね。


ぜひ参考にしてください。何か質問や感想があればお気軽に連絡を!

ではでは。