英語で話しているときに言いたいことが出てこなかったり言葉に詰まったりしたときにどうしていますか?

まずは、よほど専門的な内容の会話でない限り、中学~高校の英単語を駆使すればほとんどの言いたいことが表現できるということを覚えておいてください。

実は中学レベルの単語だけでも意外とけっこう会話はできますよ!


このように、もし言いたくても出てこない言葉があるときは、知っている単語を使いまくってください。

むしろ、知らない単語があることに自分が気付かないぐらい普段の会話ではシンプルな単語を使いまくるということも、ある種のテクニックというか、かなり実用的な力だと思います。


ではここからはもう少し具体的なコツを書いていきます。



言いたいことの本質を考える

英語を話すことが苦手な人は、頭の中で言いたい日本語を考えて、それを訳すように話します。ぼくも多分昔はそうだったかと思います。

それだとどうしても、自分の母語である日本語に英語が追いつきません。日本語な複雑な文を考えたところでそれを英語に直すのは至難の技です。

だったら、シンプルな思考力を持ちましょう。言いたいことを単純化するということです。

つまりはその言葉の本質、核となる意味を意識してください。


例えばこんな感じです。


紛失する→ なくす→ lose

憤怒する→ めっちゃ怒る→ get very angry 

疲弊した →かなり疲れた→ very tired 

(精神を)病む→ めっちゃ悲く感じる、めっちゃ落ち込む→ feel so sad, feel so down 


どうですか?言いたい意味はまったく同じですよね。

英語を話すときにどうしても日本語で最初に考えてしまう人は、瞬時にこういうシンプルな思考ができるようにしましょう。

要するに、どういうかわからない単語を無理に使う必要はなく、むしろそれらを避けましょう。知らない単語は初めから使おうとしなければいいんです。



それって本当に英語で本当に言う必要がありますか?

ん?これって英語で何って言うんだろう?って思ったときに、それに固執しないようにします。

無理に言葉を捻り出したりしようとせず、「その情報は本当に大事なのかどうか」ということを落ち着いて判断してみるのがいいかもしれません。 

完璧にすべてを英語で話そうとする必要はないんですよ。

ある言葉の1つや2つが出てこなくても、コミュニケーションや意思表現に大きな支障が出ることって少ないと思います。


例えば、

「そのパンケーキ、モチモチですごくおいしかった~」

と言いたいとします。そのときに、あれ「モチモチ」って何って言うんだろう?と考えるとしますよね。

そのモチモチが出てこなくて、うーんと言葉に詰まったりするよりは、その「モチモチ」という情報は切り捨てます。さほど重要な情報ではありませんよね。あってもなくても正直どうでもいいです。

I ate the pancake. It was so delicious!!

これでよくありませんか?

もちろん言葉の本質をシンプルに考えて言い換えるのもいいかもしれませんが、そもそも「もちもち」ってどんな感じですかね?

けっこう感覚的で曖昧な意味だと思うんですよ。意味をよくわかってないけど最近よく使われている言葉だからなんとなく使っている人も多いでしょう。

つまりは、言っても言わなくても差し支えのない言葉なので、無理に英語で言えなくてもいいんですよ。



英語にはない日本語もありますよ!

これを言ったら「日本語は英語にはない細やかな言葉がたくさんある美しい言語だ」みたいに日本素晴らしいおじさん(ぼくの父のことです)が勘違いするかもしれないのですが、どっちの言語が優れているとかそういう話ではないです。

逆もまた然りで、英語にはあっても日本語でしっくり当てはまらない言葉もあります。

言語と文化(環境や物事の捉え方など)は密接に結び付いています。

例えば、とても寒い地域のある国には、同じ「寒い」という意味の言葉にも、寒さの度合いや細かいニュアンスの差異を表現するために、何十種類もの単語があると言います。日本では寒さを表す語彙はそんなに多くないはずです。

他にも知りたい人は「日本語にはない言葉」で検索してみるとおもしろいですよ。確かに日本語では1つの単語では表現することのできない、美しい詩的な言葉も、おもしろい言葉もたくさん見つかります。

日本語にも木漏れ日というような美しい言葉がありますが、世界の言語にもそれに劣らず日本語にはないような美しい言葉が本当にたくさんありますよ。

逆に日本には他の国にないような糞みたいな社畜文化が根強いので、ビジネス関連では他の国にないような変な表現がありますよね。退勤するときの失礼しますなどがそうです。なんで帰ることが失礼なんでしょうか?

まあつまり、どの言語にも他の国の言葉にはないような細かな語彙があったりなかったりするので、本当にどれが優れているとか美しい言語とかっていうのは比べようがないんです。

親とよく口論になるのでつい熱が入った説明をしてしまいましたw 

だいぶ脱線してしまいましたね。。


言いたかったことは、英語にはない日本語もあるんだから、わからない単語は無理に言える必要はないよということです。


例えば、もちもち、渋い、懐かしい、お疲れさま、※(退勤するときの)失礼します、いただきます、ごちそうさま、よろしくお願いします、もったいない

などがそれに当てはまりますね。

※(退勤するときの)と限定している理由は、同じ言葉でも文脈により意味が変わるからです。退勤するときの「失礼します」は本当に失礼なことをするわけではなく「さようなら」という挨拶代わりのものですよね。




もちろん英語に日本語にないような言葉や表現がめちゃくちゃあります。気になる人は「日本語にない英語」とググってみてください。もしかしたら英語にできない日本語よりも日本語にできない英語のほうが多いかも?いつかおとんにも説明してあげたいと思います。

さて、話を英会話に戻しますが、英語を話しているときに、これ何って言うんだろう?と思ったときに、もしかしたらその言葉は英語にそのまま訳しにくい物であることって意外とあるんじゃないかと思いますよ。

なので、英語で何って言うのかわからないものは、初めから避けてしまえばいいんじゃないでしょうか?

たいていの場合、そういう言いたくても言えない言葉って、たいして重要でないことが多くないですか?

どうしても必要な情報であるならば、簡単な単語で説明しながら表現したりしましょう。



造語もしくは説明で対処。

会話しているときにどうしても伝えたい重要な情報だけどそれが出てこない場合どうするか。

まずは造語が作れないか考えてみます。文法や語法的には正しくなくても伝わる場合も案外多いという思います。完璧主義を捨てましょう。

酒屋(off-licence)→ beer shop / alcohol shop

これが造語ですね。説明するとしたら、

The shop selling alcohol 

とかですかね。

どうですか?充分伝わるんですよ。これがでいるようになるためには、基本的な文法と単語を一通りおさえることが必要です。



ここまでのまとめ。

自分が伝えたいこと、言いたい言葉の意味の本質を考えてシンプルな思考をします。

それだけで会話はグッと楽になることに気づくと思います。

そしてわからない単語は初めから使うことを避けてしまい、知っている単語をうまく駆使しながら会話をするといいです。 

意味が伝わる範囲内で造語を使う、もしくは説明してしまう方法もありです。

以上のことを意識すれば初心者の方でも英会話はかなり楽になります。



いくつか練習方法を紹介

シンプルな思考をするという点についてですが、そもそも日本語を考える段階をすっ飛ばしてしまう、そもそも英語のまま考えて話す方が圧倒的に楽です。

そうするためには、たくさん音声学習(たくさん英語を声に出して読む)をすることです。そうしたら英語を英語のまま考え理解する英語脳が自然とできます。

音読やシャドーイングをたくさんしましょう。必ずしも文章単位でなくても、例文集などで1文ずつ音読だったりシャドーイングでもかまいません。

大事なことは、英語レベルが易しめのものを使うという点です。

意味がすぐに取れるもの、理解しているものを何度も声に出します。まずは声に出して読む前に完全に理解しておくことが前提です。

英文の文構造の理解→音読作業

というのが大事です。



ここに色々と書いています。時間のある人はどうぞ。


そしてそれと並行して、基礎単語を使えるレベルでしっかり覚えます。まずは中学高そして高校の基礎レベルの英単語を覚えましょう。

まずは3000語レベルを目指します。

究極の英単語 SVL Vol.1 初級の3000語
アルク英語出版編集部
2014-11-28




こちらの記事で語彙数レベルを書いているので、初級レベルの人は自分が目指す語彙数がわかります。

3000語が難しかったらそれより少な目の2000前後のものでも初めは良いです。レベルは中学~高校の基礎(センター試験レベル)が最適です。


そして最後に、英語を英語で説明する練習をすることで話せる英語がぐっと広がります。

例えば

Elephant → A large animal that has a long nose and big ears. 

Restaurant → A public place where you have a meal and pay for it

というような感じです。

これの練習をすることで、簡単なことであればほとんど英語で言い表せるようになります。

また、説明する練習そのものが良いスピーキングの練習になります。

簡単な英英辞典のようなものを使えば模範的な説明がわかります。


これは日常の様々な場面ごとに使う英単語の意味が英語で書かれている単語帳です。

レベル的には日常会話レベルで基礎的かつ実用的なものが多く、初級者の人でも取り組みやすいはずです。

これを使えば英英辞書にも慣れるし、英語での物事の説明の仕方がわかりますよ。音読をしたり、自分で英語で説明してみてその後に確認してみるといった練習に最適です。



けっきょくのところ

英語は英語のまま考えるのが一番楽です。話してるときに脳内に日本語なんて必要なし。

勉強を始めたばかりだと難しいことのように感じるかもしれませんが、音読やシャドーイングを徹底していたら英語を話すときに嫌でも脳内に日本語は入ってこなくなります。

ベストなのは、英語を話すときは英語で考え、かつシンプルに無理をせず自分の知っている単語を使いこなして話すことですね。

英語を英語で説明する練習もなかなかアリだと思いますよ。

ということでおわり。