東京都では2020年までに準1級レベルの英語教員を中学校で65%、高校で80%を目標として設定したらしいです。現状ではあと2~3年ではほぼ不可能だと思いますが、目標を高く設定するのは良いことです。

現状では全国の高校の英語教員で準1級相当の人は半分にすら満たないんですよね。中学だと20~30%だとか。確か京都府なんかはもっと悲惨なデータがありましたね。中学はともかく、高校ではどうやって指導しているのか甚だ疑問です。

ぼくが思うのは、採用の段階から準1級もしくはそれと同等の資格スコアを最低条件にして足切りしてしまえばいいんじゃないかということです。

以前も似たような内容の記事を書いていたのですが、そちらに興味深いコメントを頂きました。なので今回はそれを引用しながら自分の考えをもう一度書いていきたいと思います。

「文科省は何をやりたいの」と打ち込んだら、こちらのコラムに出会いました。英検1級に合格されたとはすごいですね。わたしも24歳のとき(37年前)合格しましたが今の1級にはとても合格できません。
 さて、中・高の英語教師の採用にあたり英語力の基準を設けて採用せよとのご意見には笑ってしまいました。理想の基準をもうけたら必要な人材がとても集まらないでしょう。採用試験で上位の人を採用するしかないのではないでしょうか。学校は結構ブラックな職場です。重要なことは、採用した人に研修する機会が必要はことを国民に理解してもらうことです。もっともそのようなお金を使う余裕は今の当局にはないでしょうが、、、、。
 英語教師に英語力はもちろん必要でしょう。それよりも大切な力があるような気がします。教員に採用されるような人は学校の英語学習で成功した少数派、英語力をのばせる基礎力がある人たちです。学校というところは英語を読み書き、話す必要性のない職場です。30年以上の高校教師をした経験にもとづく意見です。 なお、小生は高校は商業科、大学は経済学部の卒業です。メーカーの海外営業部で3年間の勤務経験があります。通訳案内士の資格は持っています。

どうやら今は引退されているベテランの元英語の先生のようです。ぼくよりはだいぶ年上の方ですが、文章力があまり高くないと思われるので、わかりやすくまとめてみます。

以下のような主張をされています。


①英語教員の採用にあたり英語力の基準を設けるという考えはおかしい。

②英語教師に英語力の基準を設けると、必要な人材が充分に確保できなくなる。

③それよりは研修の機会の充実を。

④英語力も大事だがそれよりも大切な力がある。


まず初めに、主張には関係ないのですが、文章があまり良くないので軽くアドバイスをさせてください。読んでくださっているかはわかりませんが。

さっそくですが、最初の段落(前置き)はざっくり削いだほうがいいでしょう。これは手紙ではありませんから。

あとは後半の「30年以上~」というところも要りません。「なお~」以降はもっと必要ありません。

ほとんど意味を持たないことにかなり文字数を使ってしまっています。そうすると、本当に主張したいことが埋もれます。

あとは最後の長めの段落についてですが、文と文どうしの繋がりがあまり見えてこず、プツッ、プツッ、と途切れているように感じます。読み手の想像でなんとなく言いたいことは補えますが、もう少しわかりやすく論理的に書く工夫が必要でしょう。これだけではなかなか人を納得させることは難しいと思います。

このアドバイスが難しければ、必要のない情報は削るということだけ覚えておいてください。そうすれば文章力は上がるのではないでしょうか?実際にぼくが指摘した箇所を削るだけで倍ぐらい伝わりやすくなりますよ!

文章術についてはまた記事にしようかと思います。


では今からそれぞれの意見に対してぼくの考えを書いていきます。


①英語教員の採用にあたり英語力の基準を設けるのはおかしい。

え?基準を設けるのは当たり前のことじゃないんですか?ww

基準というか、最低条件ですよ。英語ができるから後はどうでも良いというわけではないですが、英語力はある前提じゃないんですか。

英会話教室や学習塾などでは採用にあたって条件は普通にありますよね。なんで学校じゃあったらおかしいんでしょうか。同じ英語を教える立場ですよね。

この基準についてですが、べつに英検1級やTOEIC900点(またはその他資格の同等のスコア)と言っているわけではありません。

文科省が中高の英語教員の英語力の目標として設定している英検準1級をそのまま採用の最低条件にしたらどうかと言っているのです。英語力の低い教員を採用してから嘆くよりは初めから準1級を基準にふるいにかけるほうが簡単でしょう。

なにより、準1級って英語の指導者にとってそこまで高いハードルなんでしょうか?

最低条件として準1級は何ら問題はないと思いますよ。



②英語教師に英語力の基準を設けると必要な人材が充分に確保できない。

果たして本当にそうなのでしょうか?もう一度言いますが、英語を教える立場として準1級は決して高いハードルではありません。

それを最低条件にしただけで、その他業務に必要な力や素質を持つ人の採用って難しくなるもんなんですか?そんなに英語教師の志願者ってレベル低いんですか?そんなことないでしょう。さすがに見くびりすぎじゃないですかねw

もし教員としての素質と情熱がある人なら基準を満たそうとしっかり勉強するだろうから、むしろ良い効果があると思います。そもそも努力できないほうがおかしいですよ。初めから本気の人を見極められるからいいじゃないですか。

あとはありがちな、英語力よりも指導力が大事という主張もよくわかります。指導力は大事です。ただ、ある程度の英語力(めちゃくちゃ高い必要はない)も前提として必要ですよね。

まずぼくから言わせてみれば、準1級レベルにも達しない英語教員=自分自身に英語を教えられなかった人です。

自分にも教えられないのにどうやったら他人に教えられるのでしょうか?

これから英語教育が変わっていくなかで、英検2級レベルの英語教師の場合、生徒の上位層と立場の逆転現象が普通に起こりますよ。



③研修の機会の充実

ごもっともですね。確かに研修が充実していれば良いですね。

ですが、それ以前に準1級レベルの英語力は採用前に独学で身につけられるはずです。研修がないから仕方ないとかは言い訳ですし、甘えですよ。

例えば、英会話教室や予備校などで「今は英語力は高くないけど、採用後に研修してくれたら頑張って勉強するから!」という人を採用しますか?普通はしません。学校では採用されるんですか?

そんなの、最低限の力は初めから自分でつけてこいってことになりますがねぇ。

あとはコメント主さんのおっしゃっている「学校はブラック」ということに関してですが、ただでさえブラックなのに研修も増えたら教員はもっと首が絞まるんじゃないですかね?少し矛盾していますよ。そもそもくだらない研修とか会議で忙しくなってますよね。



④英語力も大事だがそれより大切なことがある。

そういうの、cliche て言うんですよ。

そんな当たり前のこと言わなくても誰でもわかります。地球は丸いと言われているような気分です。

確かに他にももっと大事なことはたくさんあります。ただ、その他大事なことが兼ね備わってたら英語力はどうでもいいことにはならないでしょう。

もう一度言いますが、準1級レベルは最低条件です。それさえあれば良いというわけではなく、それが大前提なのです。そうでなければ指導にも支障をきたすと思いますよ。

準1級レベルを満たしているのは前提で、英語力以上に大事な指導力や業務力が必要。というのが主張です。ごくごくまともな意見だと思うのですが。

「ああそういうことか」と納得された場合は、ぼくの記事を読んだときのコメント主さんの読解力が足りなかっただけですね。しっかりと意味を汲み取りましょう。

ぼくの言いたいことが何かを理解している上でもまだ納得いかないのであればかなり頭が堅いと思われます。



その他気になった点

学校は英語を読み書き話す必要性のない職場、ということですが、これは本気で言っているのでしょうか。。正直ぼくはこれに笑ってしまいました。

先生にとってそうなら生徒にとっても同じですね。生徒が可哀想です。

まず授業はどうしていたんでしょう。まさか、文構造の解説を日本語でダラダラしていただけ、生徒はひたすら黙々と板書、、とかじゃないですよね。いや、まさか。。

そういうスタンスなら、過去10年20年で日本の学生の英語のレベルが上がらなかったのも納得がいきます。

そして教員として30年の経験がご自身にあるということですが、そういった英語教育のスタイルをもし30年間取られていたのであれば、英語の指導に関して言えばそんな経験値なんてゼロに等しいですよ。残念ながら。今の若い先生のほうが優秀なんじゃないですかね。



最後に

べつにぼくも意地悪を言っているわけではなく、指導する立場として最低限の力は必要と思っているだけです。真剣に教えていたら普通はそう感じるんじゃないですか?

ぼくもそれは常々感じているので、今でも毎日勉強していますよ。まだまだ満足できるレベルではないので。

教員は忙しいから英語なんて勉強する時間ない、とかは言い訳です。ブラックなのは知っていますが、他の会社もたいがいですよ。

もしそうだとしても、採用前にじゅうぶん到達できるレベルです。準1級は英語教員にとってそんなに高いハードルでしょうか?

こういう意見に反発がある間はなかなか目標は達成されないでしょうねー。

もちろん英語力のすごく高い教員もいますし実際に知っています。ただし全体の数で考えるとほんの一握りです。

実際にお会いしたこともある優秀な先生ですが、せっかく持っている力をあまり活用できる環境ではなさそうです。学校のシステムがよくわかりませんね。多分しがらみとかもあるんでしょう。


とにかく準1級は高すぎるハードルですか?落ち着いてよく考えてみてください。