英語がある程度使いこなせるようになってくると、慢心からか不思議と学習しなくなっていくものです。みなさんはそんなことないですか?どうでしょうか。
これ以上何をしたらいいのかわからない&今のレベルに合った英語教材がない、などもおそらく理由の1つだと思います。
ある程度高いレベルに達したら、ただ英語を話しているだけだとそれ以上なかなかすんなりと伸びません。
一定水準のレベルに到達した後は、自分のレベルに応じた大量のインプットが必要です。そしてそのインプットしたものを使えるようにしていく。この繰り返しですね。
ちなみに、一定水準のレベル、ある程度のレベルと曖昧な言葉を使っていますが、世間一般が上級者と認めるレベルだと思ってください。具体的には、言葉に詰まることがあっても、なんとか簡単な英語を駆使して言いたいことがほとんど伝えられるぐらい。
というわけで、今回は上級者にオススメの市販の英語教材をいくつか紹介しながら、目的や内容について言及していきます。
大量の例文をインプット
まずは「完全マスター英文法」ですね。これは初心者にとってはハードルが高いですが、中級者以降にはオススメです。中級者から上級者まで、これは必需品と言えます。
不思議なことに書店ではあまり目にしませんが、これを越えるクオリティの教材には未だに出会ったことはないです。
見出しの通りで、これを使う目的は例文の大量インプットです。
質の良い例文が7000個もあり、読み進めていくと、日本語でけっこう言うのに意外と英語で言えないような表現や、英会話で実際に使ってみたいと思える表現に毎回出会うことができます。
文法を理解した上でたくさん例文に当たり、表現力をつけながら、例文とともに文法も使える形として自然と身に付くというコンセプトなので、これ1冊で英語の土台が出来上がります。
上級者でも、けっこう見落としがちな表現や、なるほどと思う場面に出会うことがたくさんあると思います。例文7000はなかなかハードですが、これを一通り終えた後は見える景色が変わるでしょう。
Pon@Pon_kenkenpa
これすごい良いなあ…
2018/03/17 00:57:29
スピーキングガチ勢の力強い味方
これ1冊を仕上げることができると英語の表現の引き出しに困ることはほとんどなくなるので、この本のインプットをベースとしてスピーチなど即興でアウトプットを行っていくと英会話力は格段に上がります。
米原幸大@shin_eikai
『完全マスター英文法』であらゆる文型パターン+7千センテンスの英語表現をインプット。
2018/03/24 22:04:50
それをベースとして、スピーチを始める。20秒、45秒、2分、4分、、そうするとアドリブで3、4分のスピーチが簡単にできる。暗記しても、アドリブ… https://t.co/noxRd8WbSt
意外と盲点なのが熟語
単語はけっこう知っていても、意外と熟語は基本的なものやよく日常的に使われるものでも見落としがちではないでしょうか?
日本では熟語だけがまとまっている単語帳はほとんどありません。実は、熟語は口語だとけっこう使うことが多いです。
これは和書ではなく洋書で、たくさん熟語がまとまっています。レベルは中級ですが、英会話での実用性を考えるとちょうどいいレベルです。それに意外と上級者でもあやふやな表現にたくさん出会えると思います。
もちろん熟語を絶対に使わないといけないようなことはなく、同じ意味の単語があればその一語を使うので全然OKですが、熟語でさっと言えたらなかなかカッコイイと思います。
例えば、
come round = 家に来る
Do you want to come to my house? と言う代わりに、Do you want to come round?
と言えたらなんかカッコよくないですか?英語がすごくこなれた感じに聞こえますし。
他にも、Do you want to come along? 一緒に来る??みたいなのもサラッと言えたらカッコイイです。
ある程度話せるようになったら、よく使われている自然な表現やこなれた英語を仕入れて実際の会話で使えるようにすることを目標にするのは楽しいと思います。
ちなみに、ぼくが個人的にこの本の中で気に入っているのは
put someone off the idea of ~
という熟語です。
誰かを~という考えからoff の所に置く→「~するのをやめさせる」というのがいかにも英語らしい感じがして好きなんですよ。
例文
He is trying to put his daughter off the idea of studying abroad.
彼は娘が留学に行こうとするのをやめさせようとしている。
普通に、He is trying to persuade his daughter not to study abroad. というように、たいていのことはすでに知っている単語でも言うことはできます。
なので必須ではありませんが、こういう英語を嗜んで表現力に磨きをかけるのも大人の楽しみでしょう。
rip someone off = ~をぼったくる
rip-off = ぼったくり
のような割と便利でよく見聞きするものもあり。
rip someone off = ~をぼったくる
rip-off = ぼったくり
のような割と便利でよく見聞きするものもあり。
このようによく日常会話で使われている熟語がおそらく1000ほど掲載されています。英語で英語を理解する練習にもなるので、この本をやってみるのはオススメです。
英語での説明がどのようにされているかを意識してみることで、自分のスピーキング力の向上にもそのまま役立ちます。
以前、英会話のコツ!知っている簡単な単語を駆使してシンプルに話す!という記事を書きましたが、英語で英語を説明している物にたくさん触れることで、シンプルな英語で何かを伝えたり説明する感覚がつかめると思います。その感覚は英語を話すことにおいてかなり役立ちます。
難しい単語にも挑戦してみる
これに関しては、英会話に直接大きな助けとなるわけではないのですが、洋書やニュース記事を読むときに大きな助けになります。
この本は、英語ネイティブ向けに書かれた本です。そして語彙力増強本としては、世界的にベストセラーなので、何回も改定されて売れ続けています。
この記事で紹介しているのが最新版で、ぼくが持っているのはこの改定の1つ前のバージョン(表紙が薄めの青のやつ)です。掲載されている語彙に大きな変化はないと思われます。
語彙のレベルは英検準1級~1級です。多くの単語が英検1級頻出レベルの単語で、簡単な単語は準1レベルという感じ。1級以上の単語もそれなりにあります。上級者にとっても、レベル的にけっこうやりごたえがあると思います。
確かにこれ1冊やれば英語での読書に役立ちます。
構成がよくできていて、しっかりと単語が覚えられる仕組みになっています。
1日に新しい5個の単語を覚えるようになっていて、まずは単語が5個、簡易な発音記号(ネイティブ用なので)と一緒にまとめられています。ここでは意味は書かれていません。
次に短めの英文があり、その中に新しい5個が使われています。文を読みながら、文脈で意味を推測します。
その後は例文が5つあり、それぞれの文のカッコにどの単語が当てはまるか考えます。
最後に、単語の意味が書かれているので、それと単語を結びつけます。
単語を認識→文の中で意味を推測→例文で推測をより具体的に→意味を理解
という4段階を踏めるので、単語がかなり定着しやすいです。本当によく考えて作られているなと思います。
あとは、熟語の本同様に、こちらも英語で書かれているため、英語で英語を理解する練習になります。
また、英語でそのまま意味を理解することで単語の本質が理解しやすいというメリットもあります。
日本の英語学習者のほとんどが、日本語で意味が書かれた単語帳でたくさん単語を覚えています。もちろんぼくもそうです。
ただし、そのせいで、英語と日本語訳をそのままぴったし対応させて丸暗記してしまっている人も少なからずいます。
例えば、implore という単語は、多くの単語帳では「嘆願する、懇願する」と説明されています。ここでしっかり、嘆願するという意味を日本語で調べればべつですが、ほとんどの人が「なんかお願いする」ぐらいの理解で済ませてしまうと思います。
implore = 嘆願する
というような和訳とセットで覚えてしまうよりも、英語の説明で意味を覚えてしまうほうが本当の意味がよくわかります。
implore は差し迫った様子で必死にお願いするようなイメージの単語です。
英語を英語で覚える機会はなかなかないと思うので、こうした本に取り組むのはオススメです。例えもし知っている単語だったとしても、英語で意味を確認してみることで理解が深まります。
関連記事:英語上級者は英単語は英語で覚えた方がいい?初心者は?
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1100 words to know はけっこうレベルの高い語彙本ですが、上級者だと知っているものもそこそこあるんではないかと思います。1級を持ってる人なら多くの単語が見たことのあるものです。良い復習にもなるので、さらに語彙が定着しますよ。知らない単語は覚えてしまえばいいので、語彙力も増えます。
関連記事:1100 Words You Need to Know は英語上級者にオススメの教材!
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以上の3つが英語上級者にオススメの教材です。意外とまだまだすることはあると思いましたか?
もう一度簡単にまとめると、
英語で言いたいけどなかなか言えないという状況を減らすこと、そして会話で使ってみたい表現&便利な表現などを徹底的にインプットしたい人には完全マスター英文法がオススメです。英会話にも一番直結するのがこれ。
次に、ナチュラルな英語を話せるように(近くこなせるようになりたい)人はEnglish Phrasal Verbs in Use のIntermediate で日常的にもよく使われている熟語を使えるようインプットしましょう。
あとは、1100 words You Need to Know での語彙力UP。こちらは普段の会話には直接的な大きな影響はないけど、英語での読み物が楽になるので挑戦する価値ありです。語彙力増強というのは大人の嗜み。
これら3つはどれもお気に入りなので、3つともすべてオススメします。
英会話のみが目的であれば、今日紹介した記事でではとくに上の方ほどオススメ。
とにかく高いレベルの英語学習者でもやることはたくさんあることがなんとなくわかったと思います。特に完全マスター英文法では、色んな発見があるでしょう。
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