英会話教室などに通っている人は、通いっぱなしになっていませんか?今回は英語教室の有効活用方法と家庭での自己学習の大切さについて書いていきます。

英語教室に通っていても、通っていなくても、英語を勉強している人はコーヒーでも飲みながらゆっくり読んでいってください。

これを読んだらやる気が出るはずです。



まずは考えてみよう!

英語教室に1週間に1時間通っているとします。そうすると1ヶ月での英語学習時間は何時間になりますか?

教室に通うのが月に4回だとすると、月の学習時間は4時間になります。超シンプルな計算ですね~。

1年間通うと48時間です。これを多いと見るか少ないと見るか。正直少ないでしょう。ゼロよりはもちろんいいんですけどね。

海外に住んで英語を使う生活になったとして、1日8時間(24時間から睡眠時間やその他の時間を差し引いて)英語に触れているとすると、6日で48時間に達します。

つまり自己学習をまったくせずに単に教室に通うだけでは、せいぜいたった6日間の短期留学程度の時間しか勉強してないわけです。

もちろんたった6日海外にいただけで話せるようになる人はいません。

少し厳しいですがこれが現実ですね。

どんなに良い授業を受けたとしても、1年間に48時間では物理的に量が足りません。それを補うために家庭での自己学習が必要です。

まったく何もしなかったら短期留学6日ぶんでしかないのですが、自己学習と組み合わせると効果は何倍にもなりますよ。



英語習得に必要と言われている時間

これは諸説ありますが、最も知られているのが英語習得には2000時間要するという説です。

ただ、ここでいう習得の定義ですが、「なんとか言いたいことが言えるようになったかな」ぐらいのふんわりとしたものとして捉えてください。それぐらいのレベルに達するのは確かに2000時間というのは妥当かなと思います。

ということは、教室に週1で通ったとして1年間で48時間(計算を単純にするために50時間としましょう)の学習時間なので、それだと「なんとか言いたいことが言えるようになった」というレベルに到達するまで40年かかってしまいます。

少しでも早く2000時間に到達するには、教室に通いっぱなしではなく、自分でも学習を続けながら物理的に時間を増やす必要があります。



毎日決まった時間英語に触れよう!

1週間に1回通うだけでそれっきりだとなかなか伸びないのは当たり前だということがわかったと思います。

この辺をハッキリと伝えない英語教室は信用できないので辞めておきましょう。本当に信頼できるのは「自己学習が一番大事」という事実をしっかり伝えられるところです。

特に基礎を作り始める小・中学生なんかはまさにそうですね。

毎日英語に触れるのは1時間でもいいので続けましょう。1年で365時間。これだと5年半ほどで2000時間には到達できます。

中1から英語を始めたとしても、1日1時間英語に費やすことができたら高校3年生の頃にはほぼ土台が出来上がって充分な英語力が身に付きます。

3年で英語を身につけたかったら1日に2時間に増やしたらいいわけですね。人なんて家に帰ったらテレビ見たりスマホいじったりしてダラダラしてる時間の方が長いので、そこを削れば1~2時間なんて簡単に抽出できます。

ただし1日に2時間を毎日続けても3年です。
これからもわかるよう、長期的に考えることは大事です。

これはぼくが以前掛け持ちしていた英会話教室での話ですが、1日1時間すら勉強していないような生徒の保護者に限って短絡的に考えるんですよね。伸びが感じられないといっている人は十中八九宿題をせずに白紙で授業に来ます。保護者の場合は子どもに勉強を促さないのにもんくをいいます。そりゃあそうですよね。。家で何もせずにテレビ見たりゲームしてるだけでは意味がないのは誰でもわかることです。

逆に保護者が協力的で、家庭での学習を促してくれるようなところの子どもは授業でのパフォーマンスもよくグングンと伸びます。ここで何倍も差が出るのは当たり前なので、伸びる人と伸びない人はけっこう二極化してるんですよね。

このことは子どもだけでなく大人ももちろん同じで、すべての学習者に対して言えること。

「たった半年や1年で身に付くような甘いものではない」ということとなるべく毎日英語に触れる習慣を作ること&継続の大切さは学習者はみんな頭に留めておくべきです。

とにかく教室の外でも時間を確保して毎日継続することが大事です。

こういった理由で、ぼくは教室で中学生や小学生には宿題を出して、さらにこちらでペースを決め家庭学習をしてもらうように促しています。

ぼくは教室で英語講師として働いていますし、仕事柄で外国人の友達が多くプライベートでも英語を使う機会が多いです。それでも未だに毎日欠かさずに基本的に最低でも1時間は英語の勉強に時間を費やしています。時間のある日は2時間勉強することもざらにあります。家にいて昼寝するときは洋画を英語音声で見ながらです。車を運転するときも英語の音声をかけ流しながらのこともあります。

仕事でも日常生活でもほぼ毎日英語を使っているぼくですらそれくらい時間を費やしているんですよ。普通の学習者、とくに初級レベルの人は最低でもぼくぐらい、欲を言えばもっとやる必要があります。



英語教室は学習のペースメーカー

何も自分ではせずに英語教室に通いっぱなしになるのは、宝の持ち腐れ状態です。宝ということは、有効に活用できたら最高の効果を発揮します!ということで、英語教室は有効活用しましょう。

このツイートの通りで、英語が伸びる人は教室を最大限活用しています。逆に通いっぱなしでそれに満足してしまう人は残念ながら伸びません。

そういった人は通わなくなっても自己学習の習慣がないのでなおさら伸びなくなります。

教室に通っていることの利点は、

・定期的に通うことで強制的に英語を続けることができること。

・自己学習したことの実践の場になる

・何か発見が少なからずある(→復習&定着)

という感じ、実際はメリットばかりです。これを活かせるかどうか。積極的な姿勢で学習を普段から続けられる人ほどメリットが多いです。

英会話教室に通っている人は、その日に習ったり気づいたことをしっかりまとめて、復習しましょう。宿題があれば言われた通りに、もしくはそれ以上に丁寧に確実にこなします。

その日習ったことを、しっかり定着させ、次回しっかりと使えるようにします。また、次の授業に向けて話したいことを英語でどうやって言うか調べたり、もしくは自己学習で新しい表現や単語を勉強してそれを次の授業で使ってみる。

というような感じですね。このように、授業で出会った英語や気付いたことを次回までに定着させたり、新しい表現を次回に向けて仕入れたりするわけです。

すぐ目の前に授業という実践の場があるので、そこを目標として1週間しっかり勉強して、授業で試す。それをずっと繰り返していく感じです。

これができるのが理想です。

英語教室を自己学習の目の前の目標、つまりはペースメーカとします。さらに自己学習の実践の場として活用しましょう。

これが教室の有効活用です。こうしていたら確実に力がつきます。

英会話教室に通っていない人は、何か代わりとなるペースメーカーを見つければいいですね。



具体的にこんなことをします

教室がアウトプットの場だとすると、自己学習はアウトプットのためのインプットの時間です。ここでしっかり英語を定着させておいて、教室で実践するという意識を持ちましょう。そのためには、しっかりと家庭での学習時間を確保することが大事です。


・習ったことを復習

レッスンでならったことを、再確認して使えるようにしておきましょう。ノートやアプリなどにまとめることをオススメします。

習った英語の文を声に出してしっかり読みます。

復習している段階で、もはや完全に自分の物にしてしまう勢いでやってください。

やり方はそれぞれですが、何がなんでも使えるようにするという心構えを持って臨むだけで全然違ってきます。

妥協は一切しません。覚えてくるよう言われた例文や単語などがあれば妥協なく100%完璧に仕上げて持っていくようにしましょう。1日1時間の1週間あれば可能です。

授業&家庭学習で指定されたことに食らいついていければ必ず伸びます。これが有効活用です。

例えば、「日本語を見たときに英語にすぐに言えるように」という課題があるとしたら、考えながらなんとか捻り出せるレベルで教室に行くのは正直だめです。1秒以内に口が動き始めるようにします。

言われたことを完璧にこなしていけば必ず力はつきます。妥協しないことですね。


・語彙力を増やしていく。

これは授業内容とは関係なく並行して行っていきましょう。語彙は多ければ多いほど表現の幅が広がるし、話すのも楽になっていきます。

実は英語は最重要800単語で日常会話で使用される英語全体の75~80%を占めるそうです。1000語あればなんとか話せるようになります。3000語あればぐっと会話が楽になります。まずは目標は少し高く3000語を目指しましょう。

究極の英単語 SVL Vol.1 初級の3000語
アルク英語出版編集部
2014-11-28


これ1冊あれば重要な順で英語で頻繁に使われている3000語をカバーできます。まずは誰しもがここを目指すべきでしょう。

このレベルに達している人は次の3000語に挑んで語彙力を合計6000語にします。するとほとんどすべてのことは知っている単語を駆使して伝えられます。



とりあえず英語を学習していて、英語を話せるようになりたい人は3000語を目の前の目標にして、最終体には6000を目指しましょう。これで充分すぎるほど色んなことは表現できます。


・表現を増やしていく

英会話で使える表現を自分からも積極的に仕入れていきましょう。

まず初級者はこちらを仕上げたらいいでしょう。






こちらは日常生活に頻出の単語がコロケーション(まとまった固まりの単位)で網羅されています。コロケーションなのでそのまま会話に応用しやすいです。単語帳と並行して行うことで効果が上がると思います。


こちらはぼくの英会話教室の初級・中級クラスで使用している物です。

これがすごく良くて、例文がどれも自然です。便利な表現もたくさん使われているので、これ1冊をスラスラ言えるレベルにまで持っていけたら英語の運用力は上がります。

表現力を磨きながら基礎的な文法も一通りカバーできるのでオススメです。

こちらを日本語を見て英語て瞬時に言えるように練習します。


これは上級者にとくにオススメです。例文が約7000個もあります。上級者でも意外と会話ではスラスラ言えないけど実際によく使う&便利な表現が山ほどあります。

これ1冊終えたら英語の表現に関してはほぼ問題なくなります。

上記の毎日の英文法を100%マスターできている自信がある人は取り組みましょう。

実はぼくもこれで地道に表現を仕入れています。意外と見落としがちな便利な英語がたくさんあります。

これを1冊しっかり定着させれば見える世界が間違いなく違ってくるでしょう。


・話したいことを英語で言えるようにしておく

せっかく英会話に行ってるのであれば、これをしておくことで効果が10倍は違います。必ずやることを勧めます。

例えば、教室に行くまでの1週間に起きたことは1分間ぐらいはスラスラと話せるようにしておきます。原稿を書いてそれを暗記してしまったのでいいです。声に出して読む練習をしてください。

「週末はどうだった?」などと聞かれて「特に何もしなかった」というように答えているうちは進歩はありません。例え仮に本当になかったとしても、なにか小さなことでもいいので話すようにします。なければ作り話でもいいんです。

ぼくの生徒さんは皆素晴らしくて、How are you?からどんどんと話が膨らんでいき、たくさん出来事について話してくれます。本当に理想的です。

話そうと思うことを準備する上でわからない表現に出会ったりすると思うので、その都度インプットしていきましょう。そうすることで、スピーキング力も鍛えながら英語での知識も増えていきます。


この記事のまとめ

英語教室に1年間通っても、合計50時間にしかならない。(1レッスン1時間とした場合)

ただし、週一のアウトプットの場として英会話教室を目標にして、それを基準に毎週(毎日)学習をしていくことで、かなり高い効果が得られます。学習のペースメーカーとして教室を利用しましょう。自己学習が鍵を握っています。

週1の授業に向けてすべきことは、

・習ったことの復習
・単語学習
・新しい表現を仕入れる。
・話したいことを準備(1分間くらいのまとまった長さで話せるように)

になります。

毎週上記の4つをしっかりこなした上で教室に通うとかなり効果的で完全な独学よりも確実に早く英会話力は向上します。

今英会話教室に通っている人は、毎週しっかり上記4つを意識して自己学習を進めていってください。

通っていない人も、上記の3つ(習ったことの復習を除く)はすごく大事なので着実に進めましょう。アウトプットができる実践の場をできれば設けましょう。