今回はイギリス英語の発音について。


イギリスの標準発音はRP(Received Pronunciation)と呼ばれます。

女王やBBCのキャスターがこの標準発音を話すことから、クイーンズイングリッシュやBBCイングリッシュとも言われています。

この標準的なイギリス英語は、発音がはっきりとクリアで、アクセントはテキパキしていて、すごくかっこいい

このことから、イギリス英語は上品(発音だけではなく言い回しも含めて)で、チャーミングだとよく言われています。

でもアメリカでは、イギリス英語は気取った話し方だと思っている人や、ふざけて大げさにマネをする人などがいるらしいです(笑)

これは日本語でいうところの標準語VS大阪弁の関係みたいなものですかね。


では今から、イギリス英語らしい発音を、アメリカ英語と比較しながら見ていきます。

まず1つめ

①イギリス英語では語尾のRを発音しない!

これはイギリス英語の発音の1番の特徴です。

アメリカ英語では、語尾にRが含まれる単語は、巻き舌でこもったRの音をしっかり発音します。

例えば、「car」の発音は「カーr 」みたいな感じです。個人的に米語のこのRの音は耳につくのであまり好きではありません。

これに対してイギリス英語では語尾のRをいっさい発音しないので、「car」だとすっきり「カー」と聞こえます。
これは日本人にとって嬉しいことなんじゃないでしょうか。

ちなみに「more」だと「モー」、「floor」は「フロー」、「wear」だと「ウェー」と聞こえます。


アとエの中間音がなく、はっきりとした「ア」、もしくは「アー」と発音する!

発音記号だと「ӕ」こんなやつです。例えば、アメリカ英語で「apple」を発音すると「ェアーポー」のように聞こえますが、イギリス英語では「アポー」のように聞こえます。これまた日本人にとっては嬉しい。

この②のコツは、口を大きくあけてはっきり「ア」もしくは「アー」の発音をすること。

この発音のものでイギリス英語で代表的なのは「can't」の発音です。これは「カーント」というふうになります!


③「ou」の発音はイギリス英語では「əu」と発音する!


この発音はかなりイギリス英語らしくいすごく上品な発音
です。米語では「オウ」と発音するのに対し、イギリス英語では「ァウ」もしくは「ェウ」のように発音します。曖昧なアの音の後にウを発音する感じです。

わかりやすく説明するために少しおおげさに言うと、例えば、「go」なら「ガウ」、「home」なら「ハウム」のように聞こえます。

はっきりと「ゴウ」や「ホウム」のように発音せずに、最初を曖昧にアの音を混ぜる感じ。。


④子音を鋭くはっきり発音。特に「t」の音が鋭く響く。

「t」をかなり強くはっきり発音します。アメリカ英語ではよく「t」をテキトーに発音して、「d」の音もしくは「L」のような音になります。waterはわかりやすい例ですが、アメリカでは「わらー」のように聞こえるのに対して、イギリスでは「ウォータッ」のようにしっかりtの部分を発音します。

betterだと、アメリカでは「べだーr」のように聞こえ、イギリスでは「ベタッ」のように聞こえます。

他にもあげだしたらキリがありません!


⑤米語で「テュ」や「デュ」と発音されるのが、イギリス英語では「チュ」や「ジュ」と発音される。

例えば、「student」は米語ではステューデント、イギリス英語ではスチューデント。

「YouTube」は米語ではユーテューブ、イギリスではユーチューブ。

「introduce」は米語でイントロデュース、イギリス英語ではイントロジュース。


⑥米語の「a」と発音される音がイギリス英語では「オ」になる。

例えば、「hot」。米語では「ハット」と聞こえるが、イギリス英語では「ホット」と発音される。

他にも、「body」は米語では「バディ」となり、イギリスでは「ボディ」となります。

この発音も、日本人にとってはイギリス発音のほうがやりやすいと思います。


この6つがイギリス英語の発音の主な特徴です。

これらの発音がはっきりテキパキしたイギリス英語特有のリズムを作っています。

書店の英語教材のコーナーに行くとイギリス英語に関する本がけっこう見つかると思うので、立ち読みしてみるのもおもしろいですよ!


イギリス英語の初心者にオススメはこれ!キクタンシリーズのイギリス英語版!
発音・イギリス英語の単語・アメリカ英語との違いがわかりやすく1冊で学べるイギリス英語の入門書のような本です。







イギリス英語の発音がかなり丁寧にわかりやすく説明されていています。イギリス英語特有の単語や表現、アメリカ英語との違いがたくさん載っていておもしろい。

僕はこれでイギリス英語の発音の基礎を学びました。イギリス英語にあまり詳しくなくてもかなり入りやすいのがこの本。

ブリティッシュイングリッシュの発音を身に着けたい人はぜひ。


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「もっとイギリス英語でしゃべりたい!UKイントネーション・パーフェクトガイド」のレビュー。

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