ほんと、日本の学校教育システムは英語学習者にとってかなり障壁になっています。

僕自身、何かについて自分なりの考えをまとめ、意見を他の生徒と交換し合うような授業を学生の頃に受けた記憶がほとんどありません。

日本の学校教育は暗記に重きを置きすぎて、この大事な「考えるプロセス」をすっ飛ばしてしまっているんです。


イギリスに留学していた頃、いかに自分が何も考えていなかったかがわかりました。

日本以外の国の人は、アジアだろうがヨーロッパだろうが、みんな自分の意見をしっかり持っていて建設的な議論をするんです。

そこで気付いたのが「何も自分の考えや意見がなければいくら英語を身に着けたところで話すことなんかできない」ということです。

いくらフレーズや単語を覚えていても、話すことがなければ意味がありません。


このことをさらに痛感したのが、英検1級に向けて勉強していたとき。

一次試験のライティングでもそうですが、特に二次試験の面接では、社会性の高い時事的なことについて深く聞かれます。

化石燃料の枯渇、日本の大学の教育制度、安楽死、世界の食料不足にテロの根絶

他にも、自由貿易や国連の果たすべき役割など。。


どうですか?これらすべて聞いたことがある話題ばかりなのに、意外と理解できていないことが多いでしょう?
ましてや、意見なんて持っていない人が多いだろうと思います。

僕自身がそうでした。


自分のこと、思い出に残っていること、好きなこと等であれば、即興でもなんとか2分間話せそうですよね。しかし自分が何も考えていない、興味のないことなら、もはや何も言葉が出てきません。

英語力以前の問題にぶち当たったんです。
自分がからっぽなこと、何も考えてなかったことがよくわかりました。


日本語でも同じです。自分の知らないことについては話せない。英語ならなおさら。

ということは、英語学習者は英語力をつけていくのと同時に、色んなことに興味をもって自分なりの考えや意見を持つ必要があるわけです。


日本人の英語力が諸外国に比べてかなり低いのは、日本語と英語の言語的な差と同じくらい、この会話能力(意見を述べる力)が低いことが原因なのじゃないかなと思っています。

知識が多くて、自分の考えがしっかり持てていれば、多少つたない英語だとしても話せる量が増えます。伝えたいことが多いのでそのぶんアウトプットが増えるんです。

英語の語彙をたくさん知っていて文法にかなり強かったとしても、話せる内容が少なければ、英語をアウトプットする量は必然的に減ってしまう。

ということは前者のほうが会話能力がぐんぐん伸びていきます。話せる事柄が多いとそのぶん英語を発するチャンスが増えますからね。

後者だと、壁にぶつかったままなかなか進めません。


本当に使える英語をみにつけたいのなら、英語学習はもちろん前提として、それプラスで色んなことに関心を持ちましょう。


1日なにかひとつ何でもいいので考えを簡単にまとめて英語にして書いてみる。時間があれば実際に口に出してみる。

社会性の高い話題じゃなくても、簡単なことでも大丈夫なんです。考える習慣をつけることが大事です。
これを続けていると英語のスピーキングとライティングはかなり上達すると思います。



僕もまだまだなので、「日本人のための教養のある英会話」を音読して、知識をつけつつ自分なりの考えを持つようにしていきます!

CD付 日本人のための教養ある英会話
クリストファー・ベルトン
ディーエイチシー
2012-06-08



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この本についてはこちらの記事で説明しています。参考にしてください。